アイナナ 九条天
数年ぶりに見た姉さんは驚くほど綺麗だった。元々整った顔立ちだったけれど、まだ幼い僕にはそれを美しいと感じるまでもなく、そんな想いが募る前に九条の養子に入った為、七瀬の人間との縁は切れた。それが数年後、同じアイドルとしてデビューしたアイドリッシュセブンの中のユニットMEZZOのマネージャーとして顔を合わせる事になるなんて誰が思っただろうか。内心めちゃくちゃ驚いたものの、そんな態度微塵も見せずに至って普通に接する事ができてしまう自分を、我ながら凄いと思えた。
「天、待って!」
けど姉さんの方は僕とは違い、動揺が全て顔に出ている。姉さんの横を通り過ぎようとする僕の腕を掴んで視線を合わせれば大きな目を真っ赤にして今にも泣き出しそう。
「なに?」
「なにって、天…今どこにいるの?」
「関係ないでしょ貴女には」
「ある!ずっと心配してたんだよ天のこと。陸も私も…」
陸の名前が姉さんの口から出た瞬間、何故か僕の胸の中はドクンと大きく脈打った。ぐるぐるとしたドス黒い感情が僕の心を激しく蠢いた。それでもその感情を表に出すことなく僕はこの場を難無く過ごす事を選ぶ。
あの日再会した姉さんは陸の所属する小鳥遊プロダクションにいて、四六時中MEZZOと一緒にいるのかと思うとやっぱり心のモヤモヤは取れそうもない。
一日の仕事を終えて九条の家に戻るとすぐ、家の呼び鈴が鳴った。誰だよこんな時間に…そう思ってインターホンを見れば、そこには姉さんが映っていてる。もしかして尾行された?いやでも部屋番号まで分かるわけないし。数秒考えたものの僕の手はいとも簡単に施錠解除を押していて、それからまた数分後に、今度は玄関ドアのインターホンが鳴った。ドアを開けると姉さんが不安気な表情で僕を見上げていて、それがなんとも言えなくて姉さんの細い手首を掴むと家の中に招き入れた。
「は?なんでずぶ濡れ?」
「え、と…傘なくて」
へへっと笑う姉さんに溜息をつく。本当にこの人はなんていうか…「変わってないな、姉さんは」思わず溢れる笑みに、姉さんは嬉しそうに「天、会いたかった…」ふわりと首に巻き付いてきた。
子供だった頃とは違う、凹凸のある柔らかくて甘い香りのする姉さんを僕はそっと抱きしめた。
「ねぇそんなに僕に会いたかったの?」
「そんなの、当たり前でしょ」
「ふぅん。テレビでいくらでも僕のこと見れるのに。ねぇ、会えて嬉しい?」
「うん嬉しいよ。テレビの天はTRIGGERの九条天だもの。私は七瀬天に会いたかったの。…天あの、言いづらいんだけど、タオル借りてもいいかな?」
「あぁ勿論。や、姉さん風邪引くからシャワー浴びておいでよ。ね?」
ポンと僕より小さい姉さんの頭を撫でれば頬をポウっと紅くしてコクリと頷いた。
TRIGGERの九条天じゃなくて、七瀬天か…。けど僕は七瀬を捨てた人間だから姉さんとももう会うなんて思ってなかったのに。
「なんか天じゃないみたい、」
「どういう意味?」
「あ、なんでもない…シャワー借りるね」
僕は姉さんを誘導するように風呂場へ案内する。雨で服が濡れて、姉さんの身体の曲線が目に見えて分かる。なんか…欲情する。姉さんのことそんな風に見たことなかったのに。
「ねぇ姉さん、僕が背中流してあげようか?」
「へ?天何言ってんの?」
「ほら、昔よく一緒に入ったでしょ。今夜は久々の再会なんだからさ、」
戸惑う姉さんの服に手をかけるとそれを押し返された。僕を見つめる姉さんの瞳は完全に困惑している。そりゃそーだ僕だって自分でも何言ってんのか分かんない。けどこーゆーのって理屈じゃない。そっと姉さんの頬に手を添えると瞳が大きく見開いた。姉さんの瞳の中に僕が映っていてそれがなんでか嬉しくて…
「僕は姉さんに逢えて嬉しいよ。大人になった姉さんがこんなにも僕の胸を締め付けるなんて、狡いよ」
「天…」
「ね、目閉じて?僕が姉さんに魔法をかけてあげるから」
「て、ん…」
一度触れてしまえばもう、理性のタグなんてもんは簡単にどこかへ吹っ飛んだ。細い姉さんの身体を抱き寄せて首に回した腕で姉さんの動きを封じるようにして唇を重ねる。想像するよりずっと柔らかくい姉さんの唇を舌で舐めるとほんのりと口を開けた。それを見逃すことなく僕は姉さんの口内に舌をにゅるりと入れ込んだ。
「ンッ、天ッ待っ、」
「待たない。僕を独りにしないでよ姉さん…」
ほんのり顔を歪めてそう言えば、姉さんは僕のピンク色の髪に触れてそっと撫で下ろす。
「狡いのは天の方だよ…」
「いいよ、なんて言われても。これ、脱がせるよ」
姉さんの服をバンザイさせて捲り上げる。服を脱がす時間すら勿体ないと思えた。それでも僕はキスを浴びせながらも姉さんの下着まで全部脱がせると自分の服もストンと洗面所の床に落として恥ずかしがる姉さんの腰を押して風呂場に入る。シャワーのノズルを回して上から降り注ぐお湯に背をつけながら姉さんの甘い唇を堪能する。
「もっと舌絡ませて」
少し躊躇いがちな姉さんの上顎から歯列を舌で舐めると、ンッと姉さんの吐息が頬を掠めた。シャワーが落ちる姉さんの肩に手を添えて、そこから身体の曲線を指でなぞる。反対側の手で姉さんの胸に触れて、ピンと勃っている尖端を指で摘むとまた姉さんがハァ…と甘い吐息を漏らした。
存分に舌を絡めた後、名残惜しくリップ音を立てて舌を抜く。首筋から鎖骨にキスを落として姉さんの細い腰に腕を回してグイッと引き寄せると僕の目の前にぷるんとした胸が顔を見せた。ちゅうっと尖端を口に含むと姉さんの脚がガクガクと震える。唾液を絡ませて柔らかい胸を頬張れば姉さんの吐息がいっそう大きく風呂場に響いた。そのまま太腿に手を添えて脚の間に移動させる。飛騨の中に指を入れ込むと、くちゅりとシャワーの水音に混ざって姉さんの中から熱い愛液が滴り落ちた。
「天そこっ」
「なに?気持ちい?」
「ん、」
「ならもっと気持ちよくしてあげる」
脚を開かせて指を出し入れすると姉さんが首を横に振って「天ダメ待ってッ」僕の肩に寄りかかるとビクビクと子宮内を震わせる。その瞬間僕の手に勢いよく透明の液が吹きかかった。今にも泣きそうな真っ赤な目で肩を揺らせて大きく呼吸を繰り返す姉さんが堪らなく欲しくて僕は完全に勃起している自分のを掴むとまだ呼吸の整っていない姉さんの片脚を持ち上げるとそこに挿入した。
「キッツ、中締まりすぎ、姉さん力抜いて」
「天…」
「そう、いい子だよ」
少し緩まった姉さんの中にグッと奥まで挿し込むと僕はふぅと一つ息を吐き出した。ぐったりしている姉さんの腰に腕を回して倒れないように腕一本で支えながら僕はゆっくりと姉さんの中に挿入した自身をギリギリまで引き抜く。抜ける寸前でまた最奥まで挿入する動作を繰り返すと、姉さんは声を我慢する事をやめたのか、エコーがかったこの風呂場で甘い声を口から漏らしはじめた。
「アンッアァッ…ンンッ…ふぅっ…アンッアッ…アアアンッ…天…」
「なに」
「…言っていいのか分かんない、でも…好きッ」
最悪だ。それは僕の台詞だ。姉さんに先に言われるなんて男として失態じゃん。こんなんじゃ陸に偉そうに説教もできない。
「馬鹿だな姉さん…。僕は愛してるよ」
そう言うのが精一杯だった。本当は泣きそうなぐらい感動して嬉しい。けど今は目の前の姉さんに集中していて、後でたっぷり愛の言葉を与えてあげようと思っている。それでも僕からの愛してるを受け止めた姉さんは首に腕を回して舌を絡めてきた。じゅじゅっと唾液を吸い上げるように舌を絡み返せば姉さんの中がキュウっと締まったのが分かった。
あーやばい、イキそう。もう一回締まったら絶対イク。それは姉さんも一緒だったみたいで、目を細めて何かを堪えているような姉さんの表情は堪らなく色っぽい。
「天ッ、もうイッちゃう…」
「いいよ、イッて。僕もイキそう…」
「ンッ、天…アンッアッ…アンッ、ふぅっ、アアアンッ、」
姉さんをギュッと抱きしめるととびきり大きな声をあげてガクガクと子宮内を震わせた。キュウウウっと鳴いてるように姉さんが締め付けるそれに僕は姉さんの中から引き抜くと、太腿に勢いよく白濁した精子を放出させた。
◆
チャポンと湯船の中で後ろから姉さんを抱きしめている。熱い身体を好きに触れるのは僕の特権だ。僕に身体を預けている姉さんは、離れていた数年間を語るわけでもなく、ただ僕のキスを静かに受け入れている。
「天…ソレ、」
「あぁうん。だって姉さんの身体触ってると反応しちゃうよ。正直キスだけでも普通に勃つ。自然現象だよこれは。ねぇこっち向いて」
ポチャンと湯を揺らせてこちらを振り向いた姉さんの首筋を舐めると「ハアッ」また甘い声を漏らす。ふと姉さんの胸元を見れば、ピンク色の尖端がピンと勃っている。僕は内心ニヤリとしてその尖端にちゅうっとキスを落とすと姉さんの身体がビクッと揺れた。
「天!だめ!これ以上触ったら私だって…」
「わたしだって、なに?」
姉さんの唇を指でなぞって見つめると、カァーっと姉さんが紅くなるのが分かった。あぁもうほんと可愛いんだから。
「シたくなっちゃう、天…」
「いいよ。姉さんのお望み通りシテあげる」
湯船の中で姉さんのそこに指を突っ込むと、笑えるぐらいヌルりとしていて、僕はもう一度この狭い空間で姉さんを堪能しようと息を吐き出した。
―――完。
