アイナナ 御堂虎於【完】

 柚姫とちゃんと向き合えた俺は、あの日正式に柚姫に自分の婚約者として未来を見据えた上で付き合ってほしい…と伝えた。涙ぐみながらもOKをくれた柚姫との逢瀬が日に日に増えていく中、それを邪魔するかのように忙しさを増していくアイドル活動。クソ忙しくて柚姫に会えねぇ日が続いて死にそうだった俺は、漸く訪れた半日休みを利用して早速柚姫に会いに行った。

「お仕事お疲れさまです虎於さん」

 高級感漂うソファーに座って項垂れる俺を癒やしてくれる柚姫の存在。甘えるように肩に擡げると、ほんの少し体制を替えて俺を抱きかかえるようにして「よしよし」…まるで子供をあやすみてぇに優しく頭を撫でられた。
 よせよ!なんて思ったのはほんの一瞬で、柚姫の中にある母性が最大限引き出されているのか、嫌な気はしねぇ。むしろなんつーか…――ドサッとそのままソファーの上に押し倒す。ふわりと髪が揺れてソファーに乱れてするすると落ちた。柚姫は目を真ん丸く見開いていて「虎於さん」そう名を呼ばれるより前にその小さくて可愛らしい唇を塞いでみせた。
 一度触れちまった唇は、熱を持っているかのように熱く、俺は柚姫の唇を割って舌を口内へと差し込んで上顎から歯列を通って下顎へいき、戸惑う柚姫の舌をちゅるりと舐め取った。

「はあっ…虎於さん」

 驚いた様子ながらも、目をとろんとさせて俺を見つめあげる柚姫の頬はほんのりと赤みを帯びていて、コツンと柚姫の額に自分のを重ねると俺は小さく息を吐いた。

「柚姫の全部が欲しい。だめか?」

 こんな事、歴代の女達に聞いたことなんてなかった。俺がその気になりゃ誰でも脚を開くような女としか関係を持ってこなかったっつーのもあるんだろーけど、今更ながら後悔しているし、その分柚姫に優しくしてぇと思っている。つか今の俺には柚姫以外の女は目にも入らねぇが。
 少し戸惑いながらも「はい」そう言ってくれた柚姫は、覚悟を決めたようなそんな顔で俺に視線を向けた。

「安心しろ、優しくするから」
「はい」

 コクリと頷く柚姫の上に覆い被さった俺はそのまま柚姫を組み敷いてもう一度顔を近づけた。ちゅ、ちゅ、と甘ったるいリップ音を鳴らせて唇を食すようにハムると、柚姫の口から熱い吐息が溢れた。

「声我慢すんなよな」
「でも、恥ずかしいです」
「俺には全部見せて欲しいし聞かせて欲しい」

 ふわりと胸に手を添えて服の上から揉みしだく。下着姿になることに恥じらいを持つ柚姫の反応が一々可愛くて俺の胸ん中が無駄に温かくなっていく。

「これ取るぞ」

 ブラを腕から抜いて上半身何も身に着けていない柚姫の身体は色白で華奢で、けど出るとこ出てる堪らねぇ身体で、俺は左手で柚姫の右胸を揉みながらツワになった左胸のピンと尖った尖端をちゅうっと口に含んだ。すると柚姫の身体がビクンと揺れて「あっ…虎於さんっ」甘い声が俺の鼓膜を刺激する。されるがまま俺に身体を預けている柚姫の胸を舌で何度も吸い上げる。硬くなった尖端を指の腹で滑らせるとふわりと腰を浮かせる。俺は柔らかな柚姫の身体の曲線をなぞって、捲り上げたスカートの中に指を入れた。太腿から下着に触れると下着の上からでもそこが湿っているのが分かった。ならばと、下着の隙間から指を入れて直接花弁をかき分けた子宮の中に触れると思った通りとろりととろける液が指をふやけさせようとしている。

「虎於さん待って、そこは恥ずかしいっ」

 首を横に振って困った声をあげる柚姫はすげぇ可愛いいが俺の指は止められず、キスで唇を塞ぎながら子宮の奥まで指を押し入れた。初めて触れるそこはすげぇ熱くしまっていて、キスの合間に「柚姫、力抜け」そう言えば柚姫はふぅっと呼吸をしながらも身体の力を抜く。その瞬間ズッと奥までまた入れ込む。出して引いてを何度か繰り返すと、指をぎゅうぎゅうに押し当てていた壁が少しだけ緩んだ気がした。くちゅりと卑猥な水音を鳴らしながら指の関節を子宮内で曲げるとまた柚姫の腰がゆらゆらと揺れ動く。

「気持ちいいのか?」
「わ、わかりませんっ、でもなんかへんな気分でっ…ふうっ…」
「指、痛くねぇか?」

 くちゅくちゅと中の壁を擦るように動かすと柚姫が「はぁっ…きもちいっと思いますっ」一層潤んだ瞳で俺を見上げた。ギシッとソファーの上、柚姫の胸の突起を舌で存分に転がしながら下着の中に入れた指を動かして中を慣らす。初めてだとそう簡単に挿いらねぇだろうしと、俺はスカートのホックを外して脱がせると、ぐっしょりと濡れて色の変わった下着もそのまま脱がせた。
 肩を揺らせて大きく呼吸を繰り返す柚姫の脚を開かせて、そこに顔を埋めるように舌をちゅるりと入れ込んだ。奥まで指で先導しながら舌先で突くと柚姫の声が大きくなる。そのままじゅるりと溢れ出る愛液を吸い込むと「はあああっん…」また柚姫が喘ぎ声を漏らす。何度か繰り返すうちに柚姫の呼吸自体が喘ぎ声に変わっていく。舌で子宮内壁をじゅるじゅる吸い上げながら指で顔を見せた突起をぎゅんと摘むと「ああああああっんっ、ふうっ…」ビクビクと子宮内を震わせた。

「イッたか?」

 恥ずかしいのか顔を手で隠す柚姫が可愛くて俺は一旦手を止めて柚姫をぎゅっと抱きしめる。

「泣くんじゃねぇよ」
「恥ずかしいんです。それに私…虎於さんの元カノさんみたいに経験ないですし…」
「ンなこと俺にはどーでもいい。今の俺には柚姫しか見えてねぇよ。…このまま俺だけの柚姫にしてもいいか?」
「はい、虎於さんだけの私にしてください」

 コツッと額を合わせて目を閉じる柚姫に濃厚なキスを落としてから俺はこっそり用意していた避妊具を自身に取り付けてまた恥ずかしがる柚姫の脚を開かせて入り口を数回擦った。尖端を擦るだけでむちゃくちゃ気持ちが良くてやべぇな…と息を呑む。挿れただけでもイッちまうかもしれねぇ…なんて内心焦りながらも俺を信じて身体を預けている柚姫の中にゆっくりと埋めていく。ツプっと入り口から中に挿入すると、ほんのり柚姫が顔を顰めた。それでもゆっくりゆっくりと最奥まで挿れこむと、それだけで身体中が熱く蕩けそうだ。

「ゆっくり動くから痛かったら言えよ」

 キュッとソファーに投げ出された柚姫の手を握って指を絡めた。柚姫はふぅーっと息を吐きだして指を握り返す。それを合図に俺は律動を始めた。
 腰を動かしながらも柚姫の子宮内の壁を擦りつけて出し入れを繰り返す。最初は眉間にシワを寄せていた柚姫も、時間が経つにつれて甘声に変わってくる。

「愛してる柚姫」

 そう言えば、真っ赤な顔で真っ赤な瞳で「私もです」そう答えてくれる。
 誰かに愛される事がこんなにも嬉しいなんて初めて知ったよ。みんなに愛されていたかのように見えていた俺はずっと孤独で独りだと思ってきた。それでも気づけばいつも柚姫が隣に居てくれた。そこにどんだけでけぇ愛が詰まってるかなんて、考えたこともなかったけど、ZOOLを通して人の愛を知った俺は、これからは周りの奴を幸せにしてやりてぇと思えた。

「まずは柚姫、お前を世界一幸せにしてやる」

 グッと身体を倒して律動を速めた。柚姫が俺の下で我慢できずに漏らす声すら愛おしくて、こんな風に俺の手で柚姫を女にできる事が幸せで堪らねぇ。この先何があっても柚姫となら超えていけるって、今は胸を張ってそう思えるんだ。

「あんっ…んっ、虎於さんっ、またイッちゃいますっ…」
「いいよ、イけよ」

 グッと腰を押さえて柚姫の子宮内をかき混ぜると、一際でけえ声で鳴いた柚姫が腰を仰け反らせた。それがビビるぐれぇ気持ちよくて俺もその締め付けで動きを止めた。熱く放出される白濁した液が避妊具を突き破る勢いで流れ出る。
 こんなに満たされたセックスは生まれてはじめてだった。

「…大丈夫か?」
「はい。虎於さんが優しくしてくれたので」

 ニコリと微笑む柚姫に俺は小さく苦笑い。正直理性のタグなんてとっくに外れていて、俺がとんだけ柚姫に優しくできたのか自信がなかったが、幸せそうにする柚姫を見ると、間違いねぇと思えた。

「あのよ、お前は気にしてるかもしれねぇが、マジで今の俺は柚姫以外の女に興味ねぇからさ。そこだけは信じてほしいっつーか」
「はい!私だけの虎於さんですよね?」
「あぁ、柚姫だけの俺だ」

 こんな甘ったるい言葉を心の底から言うなんて笑えるが、それが柚姫を愛してるってことなんだと思えば、やっぱりそんな自分も悪くねぇと思えた。
―――【完】