「え!?慧ちゃんと!?」
ゆき乃さんが苦笑いでそう聞くから素直にコクっと頷く。
そのまま視線はそたおに移って…追うようにそたおを見ると思いっきりドン引いてる顔で。
「ただのアホやんか。」
呆れた声にイラっとしながらもそたおの言う通りただのアホだと私も思うから言い返せない。
「目が覚めたら隣にけとくんがいて…正直あんまりよく覚えてないけど…―――シちゃってると思う。」
ギュッと膝に乗せた拳に力を込める。
自分でも分かってる、馬鹿だなって。
「あいつ、お前以外の女とだって平気でそーいう事する奴やで?こんなんで本気になんてなってへんやんな?」
そたおの言葉に苦笑い。
無言の私を見て「はっ!?」そたおが顔を覗きこむ。
「おい、本気ちゃうよな!?」
肩を揺すられてゆき乃さんをジッと見つめた。
「颯ちゃん落ち着いて。美月の気持ちは?慧ちゃん気になっちゃってる?」
優しいゆき乃さんの声にそたおを見ることなくコクっと頷いた。
「こうなる前からけとくんのこと、気になってる。」
だから嬉しいって思うけど、木村慧人はうちの学園でも有名な月の勲章を与えられている人だから、一人の女を愛するなんてことはない。
「どうしたらいいの、私?」
テーブルの上で震える手を、そっとゆき乃さんとそたおが握ったんだ。