こーいうの苦手なんだろうなーって思う、なっちゃんは。
こうやって恋愛にもっていくの。
なっちゃんの今までの元カノ達はみんななっちゃんに自分からアピッてくるような女で。
最初はドン引きしているなっちゃんも、途中で折れる事が多くて、でもそんなんだから結局長くは続かなかった。
「…たまにはデートしろって、翔太くんが。」
そうやって翔ちゃんに言われたことを素直に実行するのも昔からなっちゃんの特技だった。
「…翔ちゃんが言わなきゃしなかった?」
「…え?」
「なっちゃんはいつも私より翔ちゃんの事ばっかり好きだよね。」
「は?なんだそれ。」
空気悪くなるって分かってても止められない。
「分からない?翔ちゃんの名前出される度に、なっちゃんの意思じゃないのか?って思っちゃう私の気持ち…、」
「それずっと思ってたの?」
刺すようななっちゃんの目付きに私はコクっと頷く。
「頭冷やせよっ!翔太くんに嫉妬するようなゆき乃とは一緒にいたくねぇわ俺。」
…そんな事言われるなんて思ってなくて。
泣きそうなのを我慢するように唇を噛み締めた私は、そのまま無言でなっちゃんの部屋を後にした。