ホテル-Happiness-株式会社。
入社一年目。
まだまだ覚える事が沢山で、全くもってこの社内に慣れない日々。
元々人見知りな性格で、人と話すのはどちらかというと苦手。
仕事以外じゃ、何も聞けないこの性格…自分でもどうにかしたいって思ってはいるけど、そうもいかない。
せっかくこんなに人と接する場だっていうのに、お昼もいつも一人。
周りの社員さん達はみんな仲が良くても、あたしはそこに入っていけない。
仕事だけしていればいいって思うも、そんなに言う程仕事がこなせている訳でもなくって。
どうしようもなく、途方にくれた毎日を過ごしていたんだ。
「あれ?梨沙ちゃん?え?なに?なにしてんの?」
声に振り返ると、どうしてか吃驚している亜嵐さん。
あたしの一年先輩で、人懐っこい性格の為、いつもみんなに囲まれている人気者。
それは、亜嵐さんの性格とか人柄とかそういうの全部ひっくるめて人気者っていうんだと思う。
でもそれは表向きで…。
女の人ならその容姿を嫌いな人なんていないんじゃないかってくらいの超可愛い系。
にも関わらずそれを鼻に掛けていないっていうか、自分がモテルと微塵も思っていないんじゃないかってくらいの大雑把な性格に、やっぱり憧れる人は多い。
でも…
「あ、お昼を」
「えっ?ひ……一人で?」
「…はい」
ジワ…
ジワワワワ…
見る見る亜嵐さんの目が潤んでいって…
「ダメじゃん、女の子が一人で飯なんて食ったら!OLさんのお昼休みは、みんなで仲良く彼氏とか買物とかそういう話しながら過ごすもんでしょ?」
「いや、あたし彼氏もいないですし…」
「それなら作ればいいよ!俺が協力する!…それまでは俺と一緒に飯食べよ!」
半ば強制的に亜嵐さんに連れてこられたのは、社内カフェ;はぴねす。
亜嵐さんが愛してやまないっていうらしい「哲也さん」がここによくいるらしくって、あたしはその日以来、カフェ;はぴねすによく顔を出すようになったんだ。
そう、亜嵐さんは典型的「お節介」な人で有名。