【side ゆき乃】
「ゆき乃一口!」
「はい、ア〜ン!…え、なに?早く食べてよなっちゃん!」
サイコロステーキを差し出しているお箸がプルプルしてて、なっちゃんが変な顔で笑った。
「間接チューだけど、黎弥さん大丈夫?」
「…それ気にするとこ?」
黎弥と付き合ってからなっちゃんは必要以上にあたし達を気にかけてくれるんだけど何か変な感じ。
最近は美桜さんに紛れて?元気なかったようにも見えて。
「俺オカシイ?」
「え?ん…どした?何か悩んでるの?」
サイコロステーキを口に含んだなっちゃんはあたしをジィッと見ていて
「ゆき乃が幸せならい―って…もうあんな泣き顔見たくないからな〜…」
そう笑った。
「あたしなっちゃんにいっぱい迷惑かけたよね…」
「別に迷惑なんて思ってないよ、俺が好きでしてただけだし。…俺がゆき乃を好きでほおっておけなかっただけだから…」
珍しくそう真面目に答えたなっちゃん。
何だかちょっとだけ胸がチクんとした。
もしかしたらなっちゃんあたしの事ずっと見ててくれたのかな?って自惚れながらもそう思った。
だからあたし、だったらあたし、絶対幸せでありたいって思う。
「でも悪酔いしすぎじゃねぇ、黎弥!!」
いつもの如く店内をわかせる黎弥を見てあたしは苦笑いをした。
でも違うのはその中に美桜さんと陸さんの笑顔があるってこと。
サチコがきてから美桜さんの笑顔が減って…
いつも陸さんの隣でニコニコしてるのが美桜さんって感じであの雰囲気がすごい憧れで…
お互い強く信じ合ってるって感じがして。
あたしと黎弥もいつかあんな風に大人な雰囲気醸し出せるようなカップルになりたいって…