A


プロローグ


ホテル-Happiness-株式会社。

大手有名ホテルのすぐ隣にあるデカイこのビルに、何千とういう人間が働いている。

それは単純に新入社員という形で入るならばまぁ当たり前のことだけど、中途採用という人達には訳がある。

それはまぁ、いわゆる役員関係の人達にどっかで繋がっているっていうか、簡単に言えば“愛人”だったり“血縁関係”だったり。


俺はだいたいその裏事情をいち早く知れる唯一の人間。

人事を牛耳る室長はどうしてか、俺を気に入っているみたいだった。


「って訳で、田崎…ひとつ頼むよ」

「はい」

「社会の全貌を教えてやってくれ」

「…はい」

「やり方はキミに任せるから、うむ」


取引完了。


――プロローグ・完――