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エピローグ

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「またっすか?」


人事室長室。

社会にはコネという悪の綱が無限に広がっている。

育ってきた環境が複雑な俺は、貧乏上がりで中々就職が決まらない日々を過ごしていて。

最後の最後に受けたこの大手ホテルHappiness株式会社に内定を貰った。

それは、内部事情たるもんが沢山あって。

そもそも不採用だった俺を拾ってくれたのが、室長だった。

それ以来、俺は広報にいながらも室長からの誘いに応じていて。

別に今更“使われてる”感もないし、元々会社なんて人を使って運営されているようなもんだから、俺はそれを苦とも感じなかった。


室長には一人娘がいて、愛情の薄い俺は愛情たっぷりで育てられたその子の話を聞くのが好きで。

それは俺にないものをいっぱい持ってるっていうか、なんていうか。

少なからず興味も憧れも抱くようになっていたんだ。

だから久々に室長に呼び出された俺は、憎まれ口を叩くもちょっと嬉しく思っていて。


「田崎…ハルを我が社に入れようと思うんだが」

「え?」


思ってもみないことで…


「いや情けない話なんだが、この就職難でハルの就職先も見つからず。大学に行く気もないようだからここは社会に出してみようかと…」

「はあ」

「そこでキミに一つ、ハルの面倒を見てくれないかのう?と思っているんだが」

「いいっすけど」

「本当かい?」

「はい」

「社会人としての常識とか世渡りの仕方とか、まぁ汚い部分も…」

「分かりました。…例えばなんですけど…」


俺が今から言おうとしているのは、親として受け入れられるのか?って。

室長の話を聞いた瞬間、俺の中でのハルへの興味と憧れは、確信に変わった気がしたんだ。


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「結婚前提だぜ、俺ら…」


敬浩の甘い唇が開いてそうあたしに真実を告げた瞬間、フワっと抱きしめられたんだった。


―――完―――