「ゆき乃っ…」
少し動揺したなっちゃんの声に私からギュっと抱きついた。
数秒固まったままのなっちゃんは、一つ大きく呼吸をすると、私にキスをした。
このまま私、なっちゃんと…――――――
そう思った瞬間、スッと私の上から降りたなっちゃん。
あれ?え?なに?
ギュっと急に抱きしめられて。
「震えてるゆき乃に無理やりなんてできないよ…今夜はやめとこう。俺も優しくする自信ないし…大丈夫、ずっと好きだったんだから、これからもその気持ちは変わんない!」
「…うん。私も…」
「だから、チューしよ。それだけで我慢するから…」
首の後ろに腕を回して私を引き寄せてキスを繰り返すなっちゃん。
そうやって何度も何度も小さなキスを繰り返しているうちにずっと鳴っていた雷と、豪雨はいつの間にか止んでいて…
「見て見て、なっちゃん!星が出てる、嘘みたい!」
窓の外、空を見上げてそう言ったら、ベッドの上で大の字で寝息をたてているなっちゃんが目に入った。
ほんというと、ちょっといつもと違うなっちゃんが怖くて、だから最後までいかなくてホッとしていた。
さっきまでの嵐が嘘みたいで。
窓枠に頬杖をついて星を見上げているうちに、いつの間にか寝ちゃったんだろうか。
翌朝気づいたらちゃんとなっちゃんのベッドの上にいて。
後ろから私を抱きしめて寝ているなっちゃんの方を向くと綺麗な寝顔が目に入った。
そっと髪を撫ぜると「ん〜」ってなっちゃんからボソっとボイスが響いて。
パチっと目を開けたら「えっ!?」私の存在に吃驚している。
「おはよ、なっちゃん…」
「え、あ、おはよ…。あれ?あ、そっかゆき乃窓んとこで寝ちゃってたから…」
「運んでくれてありがとう」
「うん」
「あ、朝ご飯作るね!何食べたい?」
「…ゆき乃!」
ニヤって笑うと、なっちゃんの腕に引き寄せられてそのままベッドに押し倒された。
「一日待ってやったぞ!」
「え?」
「はい、脱がせるよ?」
「ええっ?なっちゃん!」
「待ったよ一日…十分だろ?」
不敵に微笑んだなっちゃんが私の上に降りてきたなんて――――――
*END*