不良高と誰もが認める我がLD学園。
言っちゃえば頭の色すごいし、すれ違えばみんな煙草臭いし、耳に穴もいっぱいあいてる。
遅刻、早退、中抜け…等々、真面目に授業を受けている方が少ないのかもしれない。
そんなやる気ない高校生活の中で、唯一みんなが真剣になって取り組むのが文化祭の後夜祭に行われるダンスパーティー。略してダンパ。
が、その裏ではダンパに興味のない不良達がバスケの3on3で盛り上がるっていう我が校きっての一大イベントが開催されるんだった。
「朝海ちゃーん!俺もうすぐ卒業だよー。もー解禁しよーよー。ねぇ、ダメ?」
くるりと向きを変えて足を組み直すわたしをジッと
見つめるこの男、神谷健太。
銀色の髪を柔らかく靡かせてベッドに横たわった。
LD学園の保健士勤務を初めて早数年、まさか生徒に好かれるとは思ってもみなかった。
「なんの解禁だよー。もー甘えないで。岩田先生に怒られるよ?」
わたしの言葉に思いっきり分かりやすく眉間に皺を寄せた。右手の薬指に着いてる指輪を見せつけるわたしに健太は小さく舌打ちをする。
「どこがいいの?あんな男の。」
「神谷くんより大人で、かっこいいよ。優しいし!」
「俺だって大人でかっこよくて優しいよ!朝海ちゃんには!」
ムキになってそう言う彼をクスッと笑う。
「そーいう所が子供っぽいよね、神谷くん。」
――――でもね、そーいう所をどーしようもなく可愛いと思ってしまうんだけど。
誰にも言えないわたしの秘密。