拾肆 定例の状況報告


昼休み。

いつものCafeに出向くといつもの場所に既に陣取っているネコとなっちゃんの姿にホッとしてボロネーゼの列に並んだ。

パルメザンチーズを手に、出来たてのボロネーゼをお盆に乗せて窓際のそこに行くとネコがニコニコ笑顔で「ゆき乃先輩!」名前を呼ぶ。

たいていこうしてネコが笑っている時は何かいい事があった時で、それを言いたくて仕方がないって時。

横のなっちゃんは相変わらず涼しい顔で手元のスマホを弄っている。


「ごめんね、遅くなって。食べよ、2人とも!」


席に座ってそう言うとなっちゃんは手を合わせるとすぐ様唐揚げにパクついた。

ネコはお弁当を袋から取り出して丁寧に広げる。相変わらず美味しそうなお弁当だなぁ。見かけによらず家庭的なネコに感心しちゃう。


「ねぇねぇ、聞いて!かみけんくんとご飯行くことになったの!」


身を乗り出してそう言うけど、「黎弥は?」まだ付き合ってるよね?


「昨日から週末まで出張!」


グイッと親指を立てるネコに思わずなっちゃんを見ると苦笑いでこっちを見た。


「違うだろ、ネコ。ゆき乃さんが聞いてるのは黎弥くんと別れて健太さんとデートするのか?ってこと。」


なっちゃんの言葉に横でうんうん頷くと、さっきまでの元気なんてなくなるぐらいネコがしょんぼりした。

イコール黎弥とは別れてないって方程式が成り立ってしまう。

箸で生姜焼きを啄くネコはムゥって唇を突き出していて。そんな顔しても何も変わらないから!なんて思いながら続くネコの言葉を待った。


「別れてくれない。俺の頑張りが足りない!って。頑張るからチャンスをくれって…。無理だよぉ、なっちゃん、ゆき乃先輩、あたしもう黎弥は無理。テンションが追いつかない…」


グダーってテーブルに身を投げるネコにまたなっちゃんと目を合わせて苦笑い。

確かにこういっちゃなんだけど、黎弥のあのテンションで朝から来られたら…私も無理だ。

仕方なくなのか、なっちゃんがネコのショートヘアをサラリと掬ってやんわりと撫でた。


「それ分かってて黎弥くんと付き合ったんじゃねぇの?」


ご最もななっちゃんの言葉にネコがうーって低い声をあげた。.