渡り廊下の自販機を囲むようにそこにたむろする、チームNEXT。
赤い髪の北人先輩の姿を見つけると思わず笑顔になった。
横髪をピンク色のピンでバッテン止めしている北人先輩は最高にかっこよくて可愛い。
タン…と、そこに姿を見せた私に気づいた北人先輩はすぐに立ち上がってこちらに歩いてきて真っ直ぐに伸びた腕が私を包み込んだ。
「ユヅキ!」
すぐに後ろからふわりと抱き竦められて胸がキュンと音を立てる。
「てかもういいの?大丈夫?」
先週までインフルエンザで休んでた私は言っちゃえば病み上がり。
それなのにマスクの向こう側、唇に北人先輩のそれを押し当ててニッコリ。
「北人先輩、みんな見てる。」
「おい、見せもんじゃねぇぞ!」
思いっきり周りのギャラリーをガンつけるけれど、そーいう問題じゃないと思うの。
でもインフルで一週間逢えなかったからやっと顔が見れて嬉しい。
「あ、北人先輩、私先生とこ行かなきゃで。」
「俺も行く!」
肩に腕を回す北人先輩は、振り返って同じチームの樹くん、慎くんに「じゃねー。」手を振るとそのまま私を誘導して歩き始める。
「一人で大丈夫だよ?」
「俺が嫌なの。ユヅキに一週間も逢えなくて死にそうだった。」
「でも、北人先輩にうつらなくてよかった。」
ニッコリ微笑むとほんのり眉毛をさげた先輩。
「たく。可愛いすぎるぞ、お前。」
北人先輩は、本気で照れると私をお前呼びする。
なんか、嬉しいし。
ただ、廊下を歩いているとめちゃくちゃみんなに見られていて。
不良校ともあると、喧嘩も多くそこらじゅう窓ガラスにガムテが貼られていた。
「ユヅキちゃーん、もう大丈夫?」
同じクラスの女子が北人先輩がいるからか、馴れ馴れしく話しかけてきた。
ちょっと苦手なんだよなぁ、あの子。
「北人先輩、ユヅキちゃん職員室に連れて行きますよ、あたしが!」
「は?なんで?」
「え?」
「これ、俺のだから。」
ポカンとしているクラスメイトをガンつけると、また私の肩を抱いて誘導する。
「北人先輩、ありがと。」
「大好きって言えよ。」
ポンポンて緩く頭を撫でられて胸がキュッと掴まれたんだ。