こーいうのってすごくドキドキする。北人に対して気持ちを認めてみたらやっぱりそれは恋と呼ぶべきものであろうって思ったわけで。
あの時北人にキスされた事で、わたしの北人への気持ちが動いたのは紛れもない事実だ。
「え、ゆき乃!?」
前を歩くわたしの腕を掴んだまま足を止めたもんだから、立ち止まってる北人に合わせてわたしの足も止まる。振り返ったら抱きしめられるかもしれない、なんて心臓が激しく音を立てている。
「なに、北ちゃん。」
「俺、いる?ゆき乃の心の中に、俺、ちゃんといる?」
確認する北人にまた小さく頷く。ギュッと指を絡めた北人は、一歩わたしに近寄る。
「こっち見て、俺のこと、見て。」
恥ずかしくて顔見れないから背中向けているのに、わざとなのか北人がわたしを後ろから引っ張る。
「北ちゃん、」
「照れてる?恥ずかしがらないで俺のこと見てよ。」
「恥ずかしいよ、ばか。」
「可愛い顔、見せて?」
北人の手がそっとわたしの肩に触れてそのまま身体をくるりと反転する。
目の前に嬉しそうな北人の顔。それだけで今この瞬間がパラダイスだと思った。