「今日も健太さんとこ行くの?」
「今日は普通のデート。どこ行きたい?」
てっきり健太さんとこのラーメンデートだと思っていたから行きたい場所なんて浮かばなくて。
「あ、じゃあ記念にプリクラ撮りたい!」
「女子ってすきだよねプリクラ。俺、ゆき乃より可愛くなっちゃうけど大丈夫?」
「酷い!でも否めない。わたしより絶対北ちゃんのが可愛いに決まってる。」
「はは、冗談だよ。俺の中ではいつだってゆき乃が一番だから。あ、俺あれ撮りたい…キスプリ。」
ニヤって笑う北人に恥ずかしいと思いながらも撮るんだろう自分を想像して可笑しくなる。
「そんで公園行ってゆき乃のくれたチョコレート食べて、いっぱいキスして、星見る。」
「うん!」
キュって北人の手を握ると当たり前に視線が飛んできてふわりと微笑んでくれる。
バレンタインなんて今まで特になんとも思ってなかったけど、渡したい相手がいるってことがすごく幸せなんだと思えた。
記念のキスプリの上、「魔法のキス」って書いたら、学園内でそれがいつの間にかジンクスになっていくなんて、まだ誰も知らない。
――幸せになれる魔法のキス。
さて次は誰にかけようか?
*END*