君にしか甘えられないんだ (5/8)






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───昼食後も仕事は山のようにあったけれど、なんとか20時までには終わらすことができた。


香奈も定時には終われなかったみたいだけど、ほんの1時間前に帰宅して行った。


部署内には私を含め、課長と主任がまだ残業をしていた。


私は退勤準備を始めながら携帯を確認すると、そこには数件のLINEメッセージが入っていた。


仕事におおわれていて何時間も携帯を見れていなかったけれど、数件のメッセージのほとんどは湊だった。



【美和ちゃん帰ってきたよ。】
【美和ちゃんは何時になるの?】
【美和ちゃんDVD借りてきたからまた一緒に見ようね。】
【美和ちゃん暇になっちゃった…。】




内容は様々ではあるけれど、"なんなんだコイツはっ?!" というLINEのメッセージばかりでもはや呆れるしかなかった。


そういえば、抱擁ほうようの回数が増えただけじゃなく…LINEの回数も増えたことに今更ながらに思い出した。



ちなみに最後のLINEは30分前で──。


【美和ちゃん…助けて…】
【お腹空きすぎて…俺、死にそう…】


なんていう内容だった。


"死にそう" は大袈裟だけど、さすがにこれは可哀相だと思い急いで帰宅準備をして──。

課長と主任に "すいません、お先に失礼します" と挨拶をしてから退勤カードを切ってから会社を退社した。


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数分で駅に着き改札を定期で通ってからアパートのある最寄り駅方面の電車に乗りながら夕飯の献立を考えた。


最寄り駅に着いてすぐの21時まで開いてるスーパーに寄り買い物してからアパートに向かった。





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