――かといって父親のいる実家には帰りたくない。
父親とは顔なんて合わせたくない。
そんなことを考えていると突然私の目の前に数人の男の人に囲まれてしまった。
「こんな時間に女の子が一人で何してんの?」
「暇ならオレ達とどこか遊びに行こうよ。」
もちろんだけど、私は目の前にいる男の人達のことは知らない。
今まで友達の家やネットカフェに居たせいかこんな風にナンパというものに引っ掛かったことがなくて
「結構です!急いでるんで私に構わないでください!」
私は男の人達の言葉にそう声を荒らげて拒否の返答をした。
さほど急いでるわけでもないけれど、まずはどこで寝泊りするか考えなくちゃいけないのにナンパに構っていられるほど暇ではない。
それに元々そこまで男の人は好きじゃないし今目の前にいる人達はもっと信用できない。
「そんなこと言わずに行こうよ!ね?」
「行きません!」
「なんで?行こうよ!」
私の拒否の言葉にも男の人達は諦めずに誘って来てその1人が突然私の右手首を掴んで引っ張り始めた。
私はナンパのしつこさに嫌気がさしたと同時に無理矢理腕を掴まれた右手首に虫酸が走ったのを感じた。
だけど、男の人の力には敵うはずもなく振り解くことができなかった。
それでも知らない男の人達に着いて行くのは怖くて私は拒み続けるしかなかった。
「やだっ!離して!」
「大丈夫、大丈夫!」
「い、いやっ!」
私がそう拒み続けても聞く耳を持たずに手をグイグイと引っ張れていく。
「はな、して!い、や!」
