心配事【廉視点】




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会社に着いて腕時計を確認すると時計の針は16時58分を指していた。

大体は定時ギリギリに着くようにしているけど、講義の時間に寄っては10分前に着くこともあれば定時を過ぎることもある。

まあ陽菜が残業で定時に終われないって時もあるんだけど、その時は大体陽菜から連絡くれるし俺からも遅れる場合は連絡する。

連絡がない限りは定時終わりで──。


もうそろそろ陽菜が会社から出てくる頃でスマホを取り出そうとズボンのポケットに手を伸ばした瞬間の出来事だった。


「い、いやっ!」


そんな悲鳴に満ちた声が聞こえてきて会社の方に目を向けるとそこには………

陽菜が男に腕を掴まれている光景が飛び込んできた。

俺以外の男が陽菜に触れているだけでも腹立だしいことなのに…陽菜は男性アレルギーで俺以外には "蕁麻疹じんましん" が湧き出てる状況なはず──。

そんな2つのことが俺の頭を締めていて余計に腹立たしくて仕方なかった。


陽菜が必死で拒絶の言葉を発しているけれど、男は一向に離す気配はなく俺は我慢できなくなって二人の方に歩み寄りながら──。


「陽菜!」


そう、陽菜の名前を叫ぶように呼んでいた。


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