幸せの先と未来
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勤務時間終了の定時刻になり特に残業をする事務処理等もなかったから片付けをしながら携帯に目を通すと、1件のSNS通知が入っていることに気付いた。
差出人は……廉だった。
廉からのSNSメッセージは結構珍しかったりする。
どちらかといえば電話派の廉はよっぽどの緊急時以外メッセージが送られてくることはなくて…デートの約束でもなんでも電話が掛かって来るか─直接会った時に誘われるか─のどちらかである。
だから、このメッセージもなにか緊急時なんだと思い、内容画面を開くとそこには私の予想通りだった。
【ごめん。
暫く就活で忙しくなるから迎えに行けねぇわ。
それと来週の火曜日に陽菜の会社の面接が
正式に決まったから。】
そんな内容に私は淋しい気持ちでいっぱいになってしまった。
確かに今は季節も秋に入ろうとしているところで私も大学生時代はちょうどこの時期から就活に明け暮れていた。
だから廉が就活で大変な時期だっていうのは充分に理解できるけれど、暫く会えないというのはやっぱり淋しくて仕方なかった。
「……陽菜?どうした?」
スマホの画面を見つめ固まっている私に気付いた真由がそう声を掛けてきた。
「…廉、暫く迎えに来れないって…。」
私がそう呟くように返事をすると、真由の表情まで強ばってしまった。
「…そうか……就活で忙しい時期だもんね。」
「うん…。でも、来週の火曜日に面接でうちに来るの決まったって。」
「え?じゃあすぐに会えるじゃん!」
真由の言うように来週の火曜日までは1週間切っていた。
──すぐに廉に会える。
そう思っていても今までは毎日私の仕事終わりに会えていたからそれが来週の火曜日まで会えないのが私には淋しくて仕方なかったんだ。
──かといって…就活で忙しい気持ちはわかるし私も廉と付き合って暫くしてからは就活で忙しい日々が続いていたから
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