危険な学校 [4/26]



「お前…俺の許可なくこいつに手ぇ出そうとしてんじゃねぇよ。」
「え?」
「何だよ、響の知り合いなのか?」
「あぁ。俺の幼馴染みだよ。」
「幼馴染み?!」
「そうだ。だから今度手ぇ出そうとしたら容赦しねぇから!」
「わ、悪かったよ、響!」


そう言うと男子生徒と女子生徒は校庭の奥へと入って行った。


そして、私はやっと会えた響ちゃんに嬉しさを隠しきれなかった。



「…で?あおい、なにしてんだよ。こんなとこで…。」
「響ちゃん!」
「あ?…うわぁっ!!」


私は思わず響ちゃんの胸に抱き付いていた。


「何だよ、いきなり…。」
「私ね……私……響ちゃんに会いに来たの!!」
「は?会いに来たって…。ここはお前が来るようなとこじゃねぇぞ。」
「……知ってるよ。」
「あ?」


そんなことは最初から分かっていた。


この南条高校はヤンキーしかいないことも──。


私なんかが来るような高校じゃないことも──。



それでも私は……。



「響ちゃんに…どうしても…どうしても会いたかった…。」
「…葵…。」
「だから私…意地でもこの学校辞めないからね!」



私はその一言だけ響ちゃんに告げると職員室へと向かった。



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