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──数日後。
あの出来事をきっかけに私は律先輩の事を─。
"先輩なし" で呼べるようになっていた。
そう。佐原先輩とのあの出来事から──。
「律君…。」
今では自然とそう呼んでいる。
「ちょっと
律君を
まあ "怒られた。" ─って言ってもそんなキツくではないけれど。
「あ、す、すいません!今から用意します!」
私はそう慌てて返事をしてプレイヤー全員分のボトル準備を始めた。
「てゆうか
麻子先輩に突然そんな事を問い
確かについ数日前までは "律先輩" って呼んでいたけれど──。
「…あ、つい最近ですよ。でも律君からはずっと"先輩はいらない" って言われていたんですけど、私がなかなか "先輩なし" で呼べなくて…。」
「ふ〜ん。でもそれがどうして急に…?」
麻子先輩にそう問い
実はまだ麻子先輩には佐原先輩が私にして来たことを話せていなかったから──。