03
「あの、テマリさんはお元気ですか?」
「ん?ああ。お前ら3日は木の葉にいんだろ?どっかでウチにも来たらいいさ。テマリも会いたいだろうよ」
我愛羅たちと別れてから世間話をしながらナルトさんのお宅までのんびり歩いて行く。
のんびりしていてもいいのだろうかと先程シカマルさんに問うたが、そんなに焦らなくても時間なら大丈夫だと言ってくれたので、それに甘える事にした。
走るってなっても忍の足の速さにはどうせ付いて行けないしね。
「ところで、お前はなんで我愛羅に嫁いだんだよ?」
「え、やっぱり忍じゃないのに、って思いますか」
「え?いや、、まあ風影だしな、そう思わない訳じゃねえけど、単純にな、何が良くて、とかよ。ナルトに挨拶した時、我愛羅がお世話に〜、て言ってたもんだから、我愛羅が昔どんなだったかは知ってるんだよな」
知ってる。我愛羅はハッキリ細かく教えてくれた訳じゃないけど、カンクロウさんやテマリさんに聞いた。
尾獣を持っていて、里のみんなから嫌われてて、その所為で人を沢山殺したって。
私はその時代の我愛羅を知らない。初めて出会ったのも、風影になってからだ。
でも、昔の話を聞いても、我愛羅への見方が変わる訳でもない。
愛の力は偉大なんだ。バカみたいだけど。それで良い。と思ってる。
「我愛羅は、我愛羅ですから。愛してて、愛してくれてると思ったから、嫁ぎました。でも、、」
最近になって、少しだけ、一般人である私なんかでいいのかという不安がこみ上げてくる事がある。忍の才なんてかけらもない私で本当にいいのか。とか。
好きだと言い出したのも私からだし、我愛羅は感情を表に出してこなさすぎて今でもたまに本当に私の事好きなのかな?と思ったりもする。
優しいし甘やかしてくれてる事だって多いけど。
考えたく無いけど子供の事だって、忍じゃない私との子供なんて嫌だから養子とか?我愛羅だって何か思う事があって取ったんだろうけど、養子を取ったと言われた時は相当くるものがあった。
一般人の私は好きな人との子供が欲しいという考えだけど、忍は、我愛羅は考え方が違うからと思うようにして何も言わなかった。
今でこそ子供たちの事は目に入れても痛くないとはこの事だ、という程デレデレに愛しているけど。
ネガティブな事を考えるとどんどん深みにはまってしまう。
普段はなるべく表には出さないようにしてるつもりだけど、我愛羅は気づいたりしないだろうか。
そんな事、相談できる相手もいないから自分で解決するしかないと思ってたけど、なんとなく、シカマルさんにブツブツとゴチる。
「、、そんな風に思わなくてもいいんじゃねーか。もともと男女の恋愛はめんどくせーもんだろ、愛してりゃいいんだよ。身分なんてのも関係ねぇ。子供の事は、何も言わなかった我愛羅も我愛羅だが、、」
「うーん、」
「まあ、お前が我愛羅の事愛してるなら、養子だとしても我愛羅が自分の子供として迎えて来たってんなら、お前もそいつらの事迎えてやらねえとな。まあその辺は心配ねぇみたいだけどよ。、、お前ら二人の子作りの事は俺はつっこめねぇ。それは本音で話すりゃいいだろ。我愛羅だって嫁の言うこと無視するなんて事はないと思うぜ。」
「そうですかね、」
そうだよ、と肩をポンと叩いてくれるので少しだけ元気が出た。
今はそんな事考えず、初めて来た緑溢れる木の葉の里を楽しもう。せっかく我愛羅がゆっくり観光でも、と言ってくれたんだから。
お前、本当に我愛羅の事好きなんだな、と明らかに面白がって言ってくるシカマルさんをジト目で見ながら歩いていると、着いたぜ。と一軒の家を指差しながら到着の合図を送ってきた。
「じゃあ、俺は五影会談に同席するから、事情はめんどくせーからヒナタに自分で説明してくれな」
「はい、ありがとうございました。あの、さっきの話、我愛羅には内緒で、、」
「ん?ああ、どーだかな。気が向いたら内緒にしといてやるよ」
如何にも面白そうという表情でそう答えられ、絶対言わないでくださいよ!と念を押しといた。
はいはい。と笑い、じゃあな。と言った瞬間シカマルさんはドロンという音と共に消えた。
「もー、本当に内緒にする気あんのかな、」
ま、とりあえずナルトさんの奥さんであるヒナタさんに会わなきゃ。
あ、お土産とかないけどいいかな、ごめんヒナタさん。
と思いながら、軒先きの扉を開け、玄関前まで足を進めた。