夢日記

 夢を見た。何度も見た、幼い姿の俺と幼い姿のひなの夢だ。
 ひなは、いつも俺の手を引いて、どこかへと連れて行く。今日は本丸の離れにある、花が咲いているところだった。ひなが花の名前を教えてくれた気がするが、忘れてしまった。夢とはなんとももどかしい。
「だれも知らないから、つると二人だけの秘密」
 ひなはそう言っていた。指切り、と言って彼女は小指を出した。絡めた小指は、少し大きく感じた。ひなが大きいのではなく、俺が小さいからそう感じるんだろう。

 もっといろんなことをしたはずなんだが思い出せない。ひなにその話をしようと思ったが、とても眠そうな彼女は俺と同じ夢を見ていないようだった。

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