迷えるタマシイの還る場所
俺の見えている世界の向こうで、ひなが笑っている。微笑ましい光景だ。生きていることでさえ辛そうだった彼女が、あんなに楽しそうに笑えるようになった。
そこには俺がいない。
それは当たり前のことだ。ついこの間までの俺なら、現実を酷く憎んでいただろう。だが、俺は気付いた。ひなが気付かせてくれた。その世界に俺が居ないのは当然のことだ。
何故かって?
俺はひなのすぐ傍で、俺は生きているからさ。
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