自己同一性
最近、鶴と喧嘩することが増えた気がする。喧嘩と言ってもそこまで喧嘩というほどではなくて、「どうして?」「なんで?」と問いたくなるようなことを投げかけられることが多くなった。
――「俺は本当は××××という人間で、きみの方が別人格なのではないのかい? きみが俺を守ってくれているような、そんな気がしてならないんだ」
例えばこんな、自己同一性があやふやになりそうなことを彼は私に投げかける。そんなことはない、と返しても彼は曖昧に笑うだけだ。彼はきっと、私と共有した記憶に引きずられて自分が分からなくなってしまっている。
もう、一緒には居られないのかな。何だか泣きたくなってきた。
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