まんまるお月さまみたいな目と、目が合った。
「……おかえり。旅行、よっぽど楽しかったみたいだなあ」
優しく頭を撫でられる。心地良くて、もう一度眠ってしまいたくなった。
「……楽しかったよ」
「そうか。良かったなあ」
不安だった台風は、旅行地から進路を外れて行ったから、予想よりは快適に観光を楽しめた。そういえば、出る前、鶴が「天照大神が聞き入れてくれるといいんだが……」とかなんとか言っていた気がする。
「おっ。パンフレットと……香水? オーダーメイド品か? ひならしい匂いがする」
そんな鶴は、私の買ってきたものをごそごそと漁っている。
いや、まさか、ね。