夢日記

 夢を見た。二つのお話だ。舞台は同じだった。
 舞台は、線路が高いところにあり、それが天使の輪のようにその地区をぐるりと囲っている世界だった。高層ビルが多いのに、民家もそれなりにある。都会と言うには少し違う、ストリートに近い場所だ。
 一つ目の話では、私は現実と同じところで働いていた。でも何故か、職場は洋風で白基調のホテルのようなきらびやかな場所で、それぞれに部屋が充てがわれていた。
 私は久しぶりに家族の車を運転して帰宅した。曲がりきれず、警察が居たら捕まってたかもと思うくらいだった。帰宅後に練習できる場所を探そうと思った。自宅は現実と全く同じだった。
 話が飛んで、私はホテルのような職場で山鳥毛に出会った。彼のことはよく分からないが、何故かすごく良くしてくれる。そうしているうちに頭取と専務、そして常務に呼び出された。
 するとこれまた何故か、山鳥毛と私は婚約していることになっていた。そうして結婚式を挙げるから、お祝いにと呼び出されたらしい。私は動揺した。不安になった。私には鶴が居る。そのときの私は、鶴は山鳥毛との話については何も言わなかったが何かを考えていたという記憶があった。どうしよう、と慌てていると、隣から「小鳥」と呼ばれる声がする。山鳥毛は好きな子を愛おしむような目をしている。私は言葉を発せずにベールをかけられていた、そのときだった。
 誰かが、ベールで私を包み込んで、ひょいっと、お姫様抱っこで持ち上げた。そのままその誰かは私を連れ出した。何が起こったか分からない私は、慌てて顔にかかった部分のベールを避ける。
「すまん。遅くなった」
 鶴だ。私はほっとして泣き出してしまった。
「つる……! よかった、鶴だ……!」
「うんうん。きみの鶴だぜ。ひなは俺が居ないと駄目だからなあ」
 鶴は満足げにそう言って、私を抱えたまま窓の外から飛び降りた。
 そして、隠れ家のようなところで二人睦まじく暮らした。

 二つ目の夢では、私は天使の輪のような線路の上にいた。手には貴重品のポーチがいくつか。何故か鞄は持っていなかった。線路の上には私の他にも何人か人がいた。
 線路はとても高いところにあり、建物のてっぺんと十メートル以上は差がある。私は梯子をつたって降りようとしたが、だんだん面倒になった。そして手に持ちきれない貴重品のポーチを落としてしまった。
 慌てて私は飛び降りた。私は何故か飛べることを知っていて、透明な天使の羽を生やして飛んだ。そして貴重品を地上で探した。もしも他人に使われたら嫌だという気持ちが強かった。
 他人に見られないように必死に姿を消す術を使って飛んでいた。地上にはなさそうなので、もしかしたら建物の屋上に引っかかっているかもしれない、と思い、再び上昇した。

 そこで目が覚めた。

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