夢日記

 夢を見た。
 私は中学生だった。担任が中学生の頃の理科教員だった。私は体調不良でずっと学校に行ってなかったらしい。でも、部活動――七人組の二次元アイドルのダンスをコピーして定期的に披露するダンスサークルのようなものだった――に参加していたようだから、本当は体調不良以前に、学校に行きたくなかったのかもしれない。
 学校に居たくない一心で、登校したけれど途中で抜け出した。逃げるように家へ帰った。その世界で、私は絵に描いたような、少しだけ裕福な村に住んでいた。自宅は、憧れのログハウス風の木造りだった。
 両親は仕事で不在だった。面倒を見てくれていたのは近所のお婆ちゃんだった。その人は魔法使いだった。
 お婆ちゃん曰く、私が体調を崩しやすいのは、魔力の暴走によるものらしい。器に対して大きすぎるそれを発散させてやらないと、苦しくなってしまう。お婆ちゃんは二つ、召喚石をくれた。ピンク色の可愛らしい子豚と、真っ白の兎が姿を現すと、少しだけ気分が落ち着いた。
 私は元々、もう一つ魔力を込める石を持っていた。宇宙を固めたような、綺麗な藍色の中にきらきらが散りばめられた丸い石。石というには少し大きすぎるそれは、遠い世界の私の片割れがくれたものらしい。ピンク色の長い髪の女の子。私と同じく、眠るのが好きな女の子だった。
 彼女は遠い世界の王女様で、双子の姉がいたらしい。でも、生き別れてしまったのだという。突然、小学五年生の頃に私の世界にやってきて、仲良くなった。彼女がいたから、その頃、私の体調は良かったのだとお婆ちゃんは言っていた。彼女も大きな魔力の持ち主で、石をくれたのは彼女だった。

「……なんか変な夢見た」
「最近多すぎないか? この前も、三日月が父親になりかける夢を見たそうじゃないか」
「……ピンク色の髪の親友……さくらいろ……」
「……それはまさか」
「……ぐぅ」
「おい、ひな、時間だぜ。寝るんじゃない」

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