夢日記

「夢を見た」
「どんな夢だ?」
「双子の男の子が出てくる夢」
「双子か」
「奥田兄弟、って呼ばれてて、私のクラスメイトだった。その子たちはとても仲が良くて、二人とも優しくて、クラスの人気者だった」
「ほう」
「私は図書委員で、読書を推奨するには、っていうのをみんなで話し合わないといけなくなって。でも、私は自分の意見が言えなくて、二人が助けてくれた」
「……」
「そんなお人好しだから、どこかの知らないお母さんと小さな娘息子が反社会的勢力に連れ去られかけたのを見て、助けようとしたの」
「正義感が強いのか。だが、それは……」
「うん。そしたら、弟だったかな。そっちが兄の目の前で生き埋めにされてしまったの。二人が仲良かったのは、元々、身寄りがなくて二人きりだったから。死ぬのはとても怖かったけど、自分の死が人攫いを捕まえるきっかけになればと思って、弟は兄を逃したの。生きてて欲しかったから。……でも、」
「でも?」
「私は、それを物語のように見ていたの。クラスメイトだったのに、まるでテレビでパパと一緒にドラマを見ていたように。しかも、物語について感想を話していた」
「……夢だからなあ。話の辻褄が合わないのはいつものことだろう」
「そうなんだけど……なんか、ショックだった」
「死に触れて、怖かったんだろう」
「それでも……なんか、他人事なんだなあって」
「そりゃあそうさ」
「冷たい」
「俺にとっては、ひな以外は正直なところどうでもいいんだ。ひなさえ幸せでいてくれればそれでいい」
「……冷たいというより、はっきりしてるのか」
「分かりやすいだろう?」

prev top next