01

ひらひらと白いものが落ちていく。冷たくないけれど、でも、白い雪のような。その真ん中に私は立っている。白いものが、灰色になり、細かい粒子になって舞い上がった。途端に、焦げくささが鼻をつく。

そんな、夢を見た。

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行ってきますと玄関のドアを開けながら中に声をかけると、そそくさと弟が顔だけを出して手をヒラヒラと振る。それにやれやれと肩をすくめて扉を開けた。髪が風に攫われて、紙が舞う。肩に着いたそれを払って気を取り直して、踏み出そうとしたところでぐいっと後ろに引っ張られ、振り向いた。少し上にある目線。いつも下ろしている前髪の中の目と目があった。

今年に入って、随分、四季は身長が伸びたなぁ。

ぱっと四季に手を離されて、つんのめる。何を言おうかどうしようか迷うように、目が泳いでいた。そして、長い間があってボソリと一言。

「…頑張って」

「うん…!」

両親が夜勤でいないそんな日に、受験とは。それに気を使ってくれていたのだろう。最後まで私の受験に反対していた弟。それなのに、最後はやっぱり背中を押してくれる。

今日は、あの雄英高校の受験の日。

私は、わたしのヒーローになるために。
どうか、笑ってみていてね。

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