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「なにニマニマしてんの、きもい」
って手越に一喝された。
『ひどい』
「昨日どうせなんかあったんでしょ」
『まあそうだね』
「はーー!!惚気なんて聞かねえけどな!」
『俺だってお前と愛の惚気なんて聞かねぇからな!』
「いーもん、今度家行くから〜{emj_ip_0177}」
ってニヤニヤしながら自慢してくる手越
『い、家行くの?!何するの!変態!』
「はぁ?!なんもしねぇよ!」
『俺も美雨の家行きたいな〜』
「そうなの?来る?」
『うん、行く行く〜……って、』
すぐ後ろに美雨がいて。
『うわぁ!聞いてたの?!』
「まぁそういうことだね」
『……ん?行っていいの?』
「いいよ、お兄ちゃんいるけど」
「えー、俺も行こっかな〜」
え、手越?
「私も行きたい!楽しそー!!!
みんなで美雨ちゃんのお家へgo{emj_ip_0177}」
いつの間にか愛もいるし、
……はぁ…
『ふたりが良かったぁ〜〜〜〜〜〜……』
「ふふっ、私はいつでも来ていいから(笑)」
「今週土曜日にけってーー!」
……騒がしくなりそう…
______
____
「おじゃましまーーーす!!あぱー!」
一番騒がしい手越に
「はーい、いらっしゃい!」
結構楽しそうな美雨に
「こんな大勢でごめんね……」
少し申し訳なさそうな愛
「ううん、大丈夫だよ
ね?お兄ちゃん。」
美雨の後ろからひょこっと出てきた
赤髪のお兄さん。
「初めまして。貴久です」
にこっと可愛らしい片エクボ。
『は、初めまして!
え、えっと……美雨とお付き合いさせてもらってる、小山…「そんなのはいいよ。小山くん。」
『……は、はい…………』
ニコニコするお兄さんに何も言うことが出来ず
「……ほら、中入って?」
美雨に気を遣わせちゃった。
『……ん?』
階段の上にある、家に合わない不自然な色のドア。
『あの部屋なんなの?』
「……なんでもないよ」
少し様子のおかしい彼女。
「絶対入らないでね」
お兄さんの瞳に
『……っ、』
ゾクッと寒気がした。
絶対に逆らってはいけない、そう思わせる暗い目。
……あの部屋に何があるんだろう。
美雨の家に来ると何か彼女の秘密が知れると思ったのに。
謎が深まるばかりだ。
________
「あれー?」
愛の大きな独り言。
「どうしたの?」
「持ってきたジュース冷蔵庫に入れといてってお兄さんに言われたから開けてみたら
食料少ないなって」
「っ、あ、あ〜……」
「ふ、2人だけだからね」
あたふたする美雨とお兄さん。
「それにしても少なくない?」
愛は正直者だからな……
「あんまり料理しないから……」
…………ん?
俺は妙な違和感を覚えた。
……だって、
前にお弁当を初めて一緒に食べた時
"お兄ちゃんが作ってくれるの"
って言ってた……よね?
「あ、そうなんだ!」
愛は納得したようだけど
『……えぇ…?』
納得いかない。
何を隠してるんだろう。
……ちっとも分からない。
「お腹すいたね」
「え、早くない」
あ、そういえば。
俺が買ってきたケーキあるじゃん!
『ね、ケーキ食べようよ{emj_ip_0177}』
「えーーーー俺甘いのいやーーーーーー」
「俺もやだーーーーー」
って手越とお兄さん……
「おっ、気が合うねぇ手越くん」
「いやいやまっすーこそ{emj_ip_0177}」
「まっ、すー……」
「美雨にお兄さんが友達にそう呼ばれてるって聞いたんで{emj_ip_0177}」
「……お前あとで覚えとけよ」
うおぉ、お兄さんこわ……(笑)
「……ケーキ食べよぉ(棒)」
ケーキの箱をオープンすると
そこにはいちごの乗ったショートケーキやツヤツヤのチョコレートケーキなどが。
『うわ、美味しそー!!』
「私チョコの食べるー!」
「うわ!私も!!」
『いぇーい俺らだけで食べよ〜{emj_ip_0177}』
3人でキャッキャしていると
「「二人が食べるなら俺も食べます」」
なんて。
気が合うんじゃ……(笑)
「ぶっ」
「おい何吹いてんだよ美雨」
って少し怖い声のお兄さん
「だ、だって気が合いすぎ……(笑)(笑)」
「そんな怒らなくてもいいじゃないっすか、まっすー{emj_ip_0177}」
手越はすげえな。あんなに早く仲良くなれるなんて。羨ましいや。
「……んんっ、みんな夜ご飯食べてく?」
あ、話を逸らした。
「食べていきたいのは山々なんっすけど」
手越と愛がちらりと目を合わす
「あー、二人でどこか行くんだ?」
お兄さんが二人の間の何かを察した、
「はい、すみませんっ!」
「んー。小山くんは?」
『じゃあ俺はご馳走になりますね{emj_ip_0177}』
「そーこなくっちゃ〜{emj_ip_0092}」
おっ、お兄さんと仲良くなれるチャンスかも??
______
____
「じゃー、すみません!お邪魔しました!!」
「また失礼します{emj_ip_0177}」
玄関で手越と愛を見送る。
「また来てね」
お兄さんが手越に親指を立てた
「はい!!
美雨、慶ちゃん、学校でね。まっすー……またね{emj_ip_0177}」
"じゃーなー"
バタンとドアが閉まる
「……よし、ピザでもとる?」
…今しかない、聞いちゃおう。
『あの、お兄さんって料理上手なんじゃないんですか?』
「……え?」
お兄さんが眉間にシワを寄せる
あ、変なこと聞いちゃったかな
「……ねぇ、お兄ちゃん」
兄妹2人
ジーーーっと目を合わせて
……え?何してんの?アイコンタクト?
「小山くんで大丈夫なの?」
え?何の話?
「うん、信用してるの。」
『えーーっと、何の話ですか……?』
「まぁ、まずリビングに戻ろっか」
状況が全く飲み込めないまま
ソファに座る
「今から、すごい話をするからね」
彼女の、優しい声。
「話すよりも見てもらった方が早いんじゃない?」
ってお兄さんが提案すると
"あぁ、たしかにね"
そう呟いたかと思えば
『は?!何してんの?!』
彼女が突然上の服を脱ぎ始めるから
慌てて背を向ける
「んもー、こっち向いてよ〜」
「大丈夫だよお〜」
いやいや、大丈夫じゃないでしょ……
訳わかんない!
「ほら、もう脱いだから!!」
『いや、なになに無理だよぉ』
「こっち向いて、私の秘密はこれなの!!」
『秘、密……』
……脱いだってことは体になんかあるってことだよね、
アザとか火傷がある……とか?
その怪我が実は今は離れて暮らしてる両親につけられた…「アザも火傷もないから。」
『……だよねぇ(笑)』
……ん?
『……えっ、今俺口に出てた?』
「ううん、何も」
『じゃあなん……』
振り向いて、彼女の姿が視界に入った瞬間、
俺は息をするのも忘れてしまっていた。
「……驚いた?」
『……あ、え、……は?』
「そりゃあそうだろ。心拍数すげえじゃん。」
「わ、ほんとだぁ…」
『な、なっ……』
「あのね」
いや…………そんな、
そんなわけがない。
だってこんな見た目じゃまるで……
「私達兄妹はね、」
聞きたくなんて、ない。
________アンドロイドなの。
不愉快なくらい静かな部屋に、君の声が響いた。
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