
大嵐の中で
「サテラ‼︎どうした大丈夫か⁉︎」
慌てたウィンリィーの様子に隣りの部屋に行けば、奥さんのサテラさんがお腹か痛く座り込んでいた…
「 陣痛 」が始まり赤ちゃんが生まれると…
急なことにパニーニャに呼ばれたドミニクや兄弟もリドルも…みんながパニック
「何してんの、早くベットに運びなさい…」
みんながオロオロと慌てて騒いでる中、令美だけが冷静にサテラをベットに運ぶのを指示をする
「…この雨の中街の病院まで連れてく訳にはいかんな俺がひとっ走り行って医者を連れて来よう」
「親父気をつけてな!」
雨はやむことなく、ドミニクが馬で街まで行く為カッパを着て出て行った…それまでなんとかして待とう…とリドルが言うが…
ドミニクはすぐに帰ってきた…唯一の道、橋が落雷により落ちてしまった…
「…運のない兄弟のせいね…」
エド達がドミニクと一緒に橋を見に行ったが、橋の長さを考えて錬金術では無理、この嵐の中令美のアリスでも難しいと令美は考えて…
「…そこのあんた、今すぐ大量のタオルとお湯用意して」
「は…何すんだよそんなので」
「いいから早く」
家に残ってるパニーニャに令美は命令する、混乱してるパニーニャは訳がわからないが先程の事もあり仕方なく言うことをきく
「(知識なんてほぼないけど…)」
サテラの部屋に行けば「破水」が始まっていた、大量のタオルを持ってきたパニーニャがパニックでうるさくなるが令美は冷静に行動する
[ 大嵐の中で ]
「おい!レイミ‼︎」
ずぶ濡れのエドが帰ってきた、その中にドミニク達の姿はなくエドは慌てて令美を部屋から連れ出した
「…何」
「…レイミ…お前の力で何とか出来ねぇか…」
部屋の外にはアルもいて、令美と兄弟3人しかいない所でエドが令美のアリスの力を頼った
「……橋はどうにか出来なかったの?」
「…長さの問題で橋を作ろうにも重力で落ちちまう…」
「情けない話ですが…ボクらの錬金術ではどうする事も出来ませんでした…」
「……」
たしかに令美にはあの橋を直すことが出来る…だが今この大雨の中で短時間で直すのは…
「…無理よ」
「「‼︎」」
「橋を直すのにも時間がかかり過ぎる直る前に生まれる…その他の方法も母体に負担がかかる、リスクが大き過ぎる」
キッパリと拒絶する令美にエド達は傷ついた顔をする…令美はこの顔が嫌いだ
「…なっ…なんとかならないのか⁉︎」
「レイミさんお願いします‼︎」
『 おねがいしますね令美 』
『 だって君にはその力があるでしょ 』
「 私は “ 神様 ” なんかじゃない‼︎ 」
「「‼︎⁉︎」」
切羽詰まっていた兄弟は悲痛な表情の令美の叫びで止まり…我に帰ったように冷静を取り戻した
「……すまねぇ…オレら…」
「…ごめんなさいレイミさん!」
科学者である自分が不確かなアリスに頼ってしまいエドは令美に謝った、アルも傷ついた様子の令美に誠心誠意、謝って…
「……私も、どうかしてた…忘れて…」
「…レイミ…」
嫌な思い出と重なってつい感情的になってしまった令美も兄弟の謝罪に少し冷静になった、明らかにいつもとは違う令美に兄弟は心配になるが…今は…
「…あーもう!どうすりゃいいんだよ‼︎医者がいねーんじゃオレ達だけじゃ‼︎」
「…兄さん」
「……、…なら彼女に頼ってみたら?」
「…彼女?」
令美は焦ってる兄弟を置いて、彼女の元へ向かった、令美はリゼンプールに泊まった時、医療書の本があったのを知っており彼女にはその知識が少しある事も分かっていた…
「…ウィンリィ
出産 あなたがしてくれない? 」
「え…?」
令美の発言にみんなが驚き、中でもウィンリィが1番驚いている
エドが『無理だ!』と言うが令美はウィンリィを見つめるだけ…
「どうする?あなたがしないと母子共に危ないんじゃない」
「…私に出来ると思う?レイミ」
「 私、出来ない人には頼まないから 」
不安そうに令美を見つめたウィンリィは令美の言葉を聞き、一度深呼吸すればその瞳に不安はなくなっていた
「…リドルさんちょっと!」
ウィンリィはみんなを集めた、決心を伝えるために
「えぇ⁉︎」
「…あーあ、レイミのせいで…あいつ言い出したら止まんないし…まぁ確かに今はこれしか無いよな…」
「納得してるなら文句言わないでよ」
もう、エドは反対してない…それ以外方法がないからと思ってるが…リドルは…
「本気かい⁉︎出産に立ち合い経験は⁉︎」
「…無いですよ…でも迷ってるヒマはありませんから…
みんなで協力して 赤ちゃんを取り上げます
肚 括ってください!」
ウィンリィの指示の元、出産の準備をする
「ど…どうなちゃうのかな、ねぇ大丈夫かなぁ」
「ウィンリィになんとかしてもらうしかねぇだろ…あいつんち医者の家系だから…オレ達が錬金術書をそうしてたように家にあった医学関連書を絵本代わりに読んで育ったんだ」
バタバタと忙しく準備中、パニーニャはエドに不安をぶつければ、もっと不安要素が大きくなる
「それってちゃんと学んだ訳じゃないんじゃ…」
「あぁ…たぶんうろ覚え程度の知識だろうな、たくレイミも無茶言うもんだぜ…」
「ちょっ…」
「だけど!今はあいつの記憶と度胸にまかせるしか無いんだよ!」
エドの目線にはサテラの部屋の前で顔を青くし手は震えうる覚えの知識を引っ張り出すウィンリィが…
「ウィンリィ」
エドとアルがド緊張のウィンリィーに声をかける
「「がんばれ!」」
「…うん!…パニーニャ中で手伝ってくれる?」
「うっ…うん!」
エドとアルの応援にウィンリィは落ち着いた
「…私も手伝う、ソレよりはマシでしょ」
「…ちょっ!“ソレ”って私のこと⁉︎」
「助かる…!レイミがいてくれると心強い‼︎」
「ウィンリィまで⁉︎」
怒るパニーニャなんて気にする事なく令美とウィンリィは部屋へその後にパニーニャ、エドとアルはもちろん入れない
“痛い”と叫ぶサテラに…雨がやまない中
ウィンリィを中心に行動する令美達
パニーニャが血を見て使いモノにならなくなり…
そして…
