02 >> 見知らぬ場所へ [2/6]
ざざ、ざざぁ…
柔らかい音が私の耳を擽る。
これは何の音だっけ…?…あぁ、波の音だ…。
確か、小豆を竹篭にいれて転がしても同じような音が出せるんだったよね…
あー…善哉食べたい…
…あれ、おかしいな。私の部屋には小豆なんて無いし、勿論海の近くでもない。
…?なんか…足が冷たいような…?クーラーはつけてない筈だし…扇風機だってタイマーで止まってる筈。
…ちょっと待て!!?何か全体的におかしいぞ!!
目を開けようとするも、瞼が重い。しかも暑い。仕方が無いので、体の確認をする事にした。
痛いところはない。体勢的には寝転んでいるようだ。しかし、それはベッドの上ではなく
(これは…砂…?)
確かに、手や足に当たるじゃり、とした感覚は砂のようだ。おまけに足には冷たい何かがあたり、先程から途切れもしない波の音。
海だ。私は砂浜の上に寝ている。しかし私は部屋で寝た筈だ。移動した記憶もなければ、夢遊病でもない。
夢遊病で出歩いたとしても、まさか歩いて行ける距離に海など無い。
再度挑戦してみてもやはり目は開かない。重い、と言うよりも脳からの指令が伝わっていないようだ。
今度は手を動かそうと試みる。気付かなかったが、手の中に何か有るようだ。…携帯?
…そもそもこれは夢なのか?
しかし足に当たる波の感覚、鳴り止まない波の音にじりじりと焦げ付くような太陽。
そのどれを取っても全てが現実的で、とても夢とは思えない。
足は相変わらず冷たい波に打たれており、それ以外の部位は降り注ぐ太陽光が憎い。
もう一度、今度は思い切り腕に力を入れてみる。
それでも腕は1,2回びく、と痙攣を起こしただけだった。
足も勿論動かない。そろそろ足が冷え切ってきた、感覚が鈍くなってくる。
それでも意識はなかなか消えてくれない。
もう一度でも眠れたら、少しでも覚めた時の希望が持てるのに。
しかしそれは頭上で輝く太陽が許さない。
(日輪め…!!)
湧き上がる憎しみを抑えながらも、なんとか思考を巡らせる。
時間はどれ位だろう。此処まで太陽が熱いのは朝では考えられない。
しかしそれほど深く長く眠った感覚もない。
夢…そうだ、真っ白い部屋の中で、更に白い光に包まれて…それから?
それから…それから…何か見えた…何が?
鵺宵…鵺宵だ!!驚いた顔してた…
そりゃそうだよね、夢の中で私と会ったんだから。異様に白い、夢の中…
多分、あの夢が関連している。そもそもアレは夢だったのだろうか?
やけに白い夢の中…でも何故か安心した。あの中で私の存在は確立していたのだろうか。
最後に見えた、鵺宵。と言う事は、鵺宵も私と似たような状態なのかも。
全てが白い、夢の中。あの夢をもう一度見ることが出来たら、元に戻れるかもしれない。
『ぜんぶぜんぶまっしろになっちゃえば楽なのに』
ー…あれ、今の声…と、台詞…どこかで、