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02 >> 闇から出たら、  [6/6]

暴走しかける体を抑えるように、私は自分の左腕を噛んだ。
その痛みの所為で、体重が偏る。

駄目だ、落ちる!!

私は必死に体重を均等に保った。
手は無意識に、支えられている枝を掴んでいる。

何を今更死に恐怖を感じているのだろう。
愚かだな。

何とか本能を押さえ込み、ホッと息を吐いた。
そんな時だった。
遠くから馬が走ってるような音が聞こえたのは。

何故馬が…?

考えている間もその音は段々近付いてくる。

見つからない方がいいのかもしれない。

咄嗟にそう考えて、私は身を縮こまらせた。

リズム良く蹄の音が聞こえてくる。
その音が私のすぐ近くに差し掛かった時、私のズボンのポケットから、何かが零れ落ちた。

あっ携帯!!

「!?」

しまった、と思った時には、時すでに遅し。

ヒヒーンッ

「うわっ何だい!?」

馬が高く嘶き、落ちた私の携帯電話の目の前で止まった。

如何しよう…

じっくり悩んでいる暇もなく、その人は馬から下りて、私の携帯電話を摘み上げた。

「何だこりゃあ…」

私の携帯電話!!と叫ぼうと思ったが、腹部への圧迫感がそれを遮った。
息すらまともに出来なくなってきている。

「はっ…はぁっ…」

酸素を吸い込もうと、体に残る二酸化炭素を吐き出すが、その行為は余計に私を苦しめるだけだった。

その人は此方を見上げた。

「…!!あんた、大丈夫か!?」
「はぁ…はっ…」

見たら分かるだろう。
何を言ってるんだコイツは。

そう思いながら、私はその人をぼうっと眺めた。

?…コイツ…前田慶次にそっくりだ。
声まで似てるし…まさか本人か?

「今其処から助け出してやるから、待ってろ!!」

どうやって助けると言うのだ。
コイツは阿呆か。

阿呆の前田慶次擬きと呼ばせて貰おう。

すると、阿呆の前田慶次擬きは、木を登ってきた。

「ほら、しっかり掴まってろよ?」
「……っ」
「よっと」

阿呆の前田慶次擬きに抱き抱えられ、私達は着地した。
結構な高さをジャンプ一つで飛び降りるなんて、並みの人間がする事ではない。

「大丈夫か?」
「はっ…感謝…する…」

常人では無いのかもしれないな。

「…あんた…変わった恰好してるけど、何処から来たんだ?」
「変わった…恰好…?」

普通に寝間着だ。何も変わった物はない。

私がきょとんとしていた所為か、阿呆の前田慶次擬きは笑顔で、私を木の下に下ろした。

「飯食うかい?まつ姉ちゃんの飯、美味いんだぜ」

まつ姉ちゃん…?嗚呼、此奴は本当の前田慶次だ。

「頂きます…」

此処は…もしやBASARAの世界なのか…?




2010.08.23
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やっとこさ2話完成です。
御免なさい更新遅くて…

神文赤緋が先に書いてくれて助かってますよ
何かプレッシャーが減((ry

てか鵺宵ちゃん…枝に引っ掛かってどうするんでしょう。
作者も驚きです←

てか鵺宵の方状況分かりにくっ!
何つー駄文だ!私の馬鹿!!←

では次は3話!!
赤緋、宜しくお願い致します!!

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