2018/08/28 17:35 「オケアノスの娘」の裏話的ななにか
新刊「オケアノスの娘」の後書きというか、裏話的ななにかをば……。
軽いネタバレにもなっておりますので、未読の方はご注意を。

うちの短編集あるあるで、今回の本もサイト掲載作の夢主がしれっと紛れ込んでいたりします。…っていうか、殆どそうです。真新しい夢主を期待していた方、申し訳ない。新しい子は一人しかいません。


本の体裁とか。

今回もカバー付き文庫にしました。いつもは丈夫なクリアPPなんですが。今回はしっとりした雰囲気のマットPPにしてみました。
個人的にはこちらの方が好きなんですが、クリアの方が傷に強いんですよね。次はどうするか、悩んでしまうところです。
カバーイラストとデザインは、今回もくろさんにお願いしました。
控えめに言って神…くろさんのイラストとデザインのおかげで、うちの本が立派に見える。
本当にありがたいことだと思います。

また今回はフォントを変えてみたんですけど、どうでしょうか。ずっと使ってみたいフォントだったので、読みやすいといいなぁ。
ただ、後から気づいてヒエエ…ってなったのが、縦中横の文字が右にずれること。気になってしまった方、本当に申しわけありません。
入稿してから気づいたので、シールで修正しようか迷ったのですが、紙の色や印刷の濃さを鑑みるとシールの方が違和感があるかなと思い、そのままにしました。
四半世紀近くwordくんとお付き合いしてきたけれど、そろそろ一太郎くんと新たな人生を歩き出すべきなんでしょうか。以前に比べるとずいぶん改善されましたが、wordくんは縦書きには向かないんですよね……。
こちらについては、次の本を出すまでには決めておきたいと思います。


以下、内容のお話

一話目の「萩を散らす」ですが、こちら、「真夏の淡雪」の夢主です。
和菓子職人の夢主なので、「おはぎとぼたもち」を隠しテーマにするつもりだったのですが、萩と牡丹が名前の由来とはいえ、それではあまりに色気がないなと思い全カットして練りなおしました。
たぶんそれで正解かと……。夢主が用意した大きいサイズのスリッパが俊典さんには小さかったところとか、親方に軽いやきもちを焼いてしまう俊典さんとか、相手がどう感じるかを気遣ったり探ってしまう、付き合い始め特有の雰囲気が書けて私は満足です(笑)
おはぎとぼたもちネタは、いつかお彼岸の時期にでも出せたらいいな〜。
イメージした花は、タイトルの通り「萩」です。

二話目「オケアノスの娘」
表題作でもあるこのお話は、「Sillage」の「真夏の夜の毒」の夢主のお話です。
未読の方でもわかりやすいようにと、イベントでお配りしたペーパーには「真夏の夜の毒」のオールマイト視点「Poison Lady」を掲載したページへのリンクをお付けしました。
こちらは来月の頭になりましたらサイトにも掲載いたしますので、ご一読いただけましたら幸いです。よろしくお願いします。
さて、タイトル。
「オケアノスの娘」って、実はものすごくたくさんいるんですよ。でもギリシャ神話がお好きな方は、カバーのイラストでピンときたんじゃないでしょうか。そう、ひまわりになってしまったあの子です。
ひまわりは明るいイメージの花ですが、そうじゃない話にしたかったというかなんというか…。
こちらは個人的な考えもあってああいう内容になりましたが、もうすこし原作が進んだら続きを書きたい…と思っている話のひとつでもあります。

三話目「女王の花」
みじかいお話収録の「紫苑の花言葉」「ミュゲの花言葉」の夢主のお話。
うちでは珍しい、かけひきができる大人の女性のお話。
つかず離れずの大人の恋愛みたいなものが書きたくて、さらっと書きました。
お花はカトレア。蘭ですね。作中で睾丸という単語を使おうかどうしようか迷い……使いました(笑)

四話目「なんでもない日に花束を」
こちら入稿直前まで「44本の薔薇を君に」というタイトルだったお話。「1ダース」の番外編でございます。
タイトルを変えた理由は、オールマイト視点ではなく夢主視点の話だったから。
シリアスな話かと思わせておいて、やっぱり通常運転のふたり。1ダース本編のラストシーンを思い出しながら、楽しく書きました。この夢主が一番書きやすいです。
作中で夢主が身に着けている薔薇モチーフのジュエリーは、ピアジェローズです。

五話目「沙羅双樹」
ふと平家物語の冒頭が頭に浮かんで、「そうだ、沙羅双樹でいこう」と、そのままのテンションでプロットを練り上げたお話。
「Sillage」の時もそうでしたが、どうして私は癖のある話に限って、こう長くなってしまうのか。
いろいろツッコミどころはありますが、個人的には好きな話かも。
植物園の情景描写が楽しかったです。

六話目「カモミールによせて」
マドンナリリー番外編です。
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、こちら「エデン」の表題作と繋がってます。
(片方だけしか読まなくても大丈夫なよう書いたつもりです。まあ、あっちはエロだし)
さらっと書いた、さらっとした話。
今回の短編集は全体的にその傾向が強いかもしれません。


「Sillage」「オケアノスの娘」と続けてネームレス短編集を出したので、次に書き下ろしの本を出すとしたら長編かなあ、なんてなんとなく考えています。
すでに構想はあるので、ちゃんと形にできるよう、頑張りたいと思います。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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月とうさぎ