2016.6.15発行「風花通りのフローラ」
個人通販で頒布するつもりで出した本。サイトの本編+早春の麦までを収録しています。
イベントには出ず印刷費のみをペイできればいいって感じだったので、価格設定ちょっとお安め。
やたらと昭和的なこのお話は、あるアーティストの古い楽曲の影響を受けて生まれました。
夢主にそばかすがあるのは出久さんを意識したのではなく、その曲あってのこの話であったからです。
今風のデリヘル等ではなく、街娼という昭和的な設定にしたのもそのためです。
夢主のデフォ名(漢字は違います)も、そのアーティストさまの別の曲からきています。拙宅にいらしてくださっているほとんどのみなさまが生まれる前に流行った曲です。けっこうなおばさんの私ですら、リアルタイムで聞いた記憶がないくらい、昔の歌です。
さて内容。こちらの夢主は過酷な境遇で育ってきました。
この話のキモは、社会的弱者である夢主に対して、オールマイトがどういう態度にでるか、というところです。
彼女の真実を知った時、「だましたのか」と怒るのか、それとも「なぜ気づいてやれなかったのか」と自分に対して怒るのか。うちのオールマイトは当然後者なのですが、そのあたりをどれだけかっこよく書けるかにかかっているなと。
好きな場面はいくつかありますが、俊典さんが鉄の扉をブチ壊して入ってくる場面が個人的なハイライト。あとはその後の君の傘になろう、って決意するところ。ゴンドラ事故のところも気に入ってますね。人々の狂気にも近い声援と、オールマイトの正体を知った時の夢主の対比とか。
あとはやっぱりラストシーンですね。夢主が去って行くオールマイトを追いかけて転ぶあたりの描写が気に入ってます。まあ、自己満足です。
実はこのお話、バッドエンドになる予定だったんですよ。
書いている人間がハピエン厨なので、一応、幸せな結末も脳内で用意しておきましたが。
たまには別れて終わる話があってもいいだろう、と思って始めたものの、我は夜明けの夢婆。(ハピエン厨だがそれに至るまでの苦難を描くのが好き)
別れに向かっていくのが書いているうちにどんどんつらくなってしまって…結局、土壇場になってもう一つの結末に差し替え、いつものハッピーエンドにしてしまいました。
別れて終わる方がよかったのかな…と悩むこともありましたが、今となってはこれでよかったかなと思っています。
BGM
甲斐バンド「そばかすの天使」
「陽の訪れのように」
「この夜にさよなら」
「安奈」
「HERO」
中島みゆき「麦の唄」
「地上の星」
「空と君のあいだに」
浜田省吾 「悲しみは雪のように」
ラヴェル 「亡き王女のためのパヴァーヌ」
テーマが昭和なので、BGMもTHE昭和なものが多かったです。
拙作を読んでくださり、本当にありがとうございました。
[