第4Q
前回のあらすじ
なんか黄色い奴が目付きの悪い奴(茶髪の方)にコテンパンにされた(not暴力)。からの放置プレイ。
粗筋終わり
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「おお〜広ぇ〜。やっぱ運動部に力入れてるトコは違うねー」
世間では休日である土曜日。誠凛高校男子バスケ部は地元である東京を離れ、隣県に来ていた。新学期になって部員も増え、5月にあるIH予選に向けて本格的に力を入れる為、カントクが練習試合を組んだのだ。その試合相手…海常高校は毎年IHに出場する強豪校であり、更に……
「火神君、その目……」
『目付き悪いぞ……あ、いつもか』
「るせー。ちょっとテンション上がりすぎて寝れなかっただけだ」
「……遠足前の小学生ですか。あと天川君それ物凄いブーメランです」
『いっけね』
先日誠凛に(わざわざ)やって来た黄色い奴こと黄瀬涼太。彼は10年に一人の天才集団…通称 「キセキの世代」と呼ばれる存在だ。そんな男までもが、今日、相手になるという。
黄瀬のお礼という名目の1on1によって見事に伸された火神は、「キセキの世代」の強さを目の当たりにした事で闘争心が
迸っていた……昨日から。その度合いはと訊かれると……火神氏の目(の血走り具合)をご覧頂いた後、お察し下さい。
「どもっス。今日は皆さんよろしくっス」
「黄瀬……!!」
「広いんでお迎えにあがりました」
『(そりゃどーも)』
ある意味で言う
本命、素直な意味で言う
対抗、本日のラスボスが登場した。彼は早速付き合いの長い黒子に絡み出す。アッサリとフるから毎晩枕を濡らしてるだの女の子にもフラれた事ないだのと、コメントに困る事をうだうだ述べる黄瀬を見ながら機嫌が急降下する冬玖。元々ジト目だったが更に半目になる。シラけてます、といった顔だ。
『俺の妹にはフラれてっからそりゃ嘘だな』
「げっ……(出た!!)」
ぼそり、と呟いた冬玖の声に反応して黄瀬が振り返る。親に零点のテストが見付かってしまった時のようなリアクションだ。相当彼の精神攻撃が効いた模様である……苦手意識を持たれたっぽい。
「っていうか、俺アンタの妹なんて知らないんスけど!」
『………
知らない?』
あっヤバいコイツ死んだ。
黄瀬の口から発せられた言葉に、冬玖はドスの効いた声を出す。それもそうだろう。冬玖が言うには、黄瀬は彼の妹にちょっかいをかけたらしい。にも拘らずその当の本人が手を出した(?)相手を知らないと言い張るなど……これは修羅場の予感、もしくは冬玖による二度目の精神攻撃が炸裂するかもしれない。因みに上記の通り、黄瀬が殺られるのは決定事項だったりする。周りが固唾を飲んで見守る中、冬玖の口から出た言葉は、
『覚えてないんならいい。そのまま記憶から存在ごと抹消してろ』
「は、ぁあ?!!」
「「いいんかい!!!」」
『委員会?』
罵詈雑言……ではなく、満足げな肯定だった。
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