06
私が先に歩いていたはずなのに途中から逆転して、ツナくんに手を引かれて家路についた。家の鍵をツナくんが開けて、先に中に入るように言われて中に入る。続いてツナくんが中に入った瞬間、ぐいっと肩を引かれて、気付いたら背中に壁、目の前にツナくんがいた。
びっくりするほど距離が近くて、彼の目がどことなく怖くて、びくっと肩が揺れる。
よくよく考えたらそれもそうだ、迎えに行くと言ってくれてたのに連絡もしないで。それなのに駅にいたってことは長い時間待っててくれたのかもしれない。
「ご、ごめんね、つなくん」
そういうと、「なにが」と一言だけ返ってくる。その声が冷たくて低くて、少し泣きそうになった。
「つ、つなく、」
「涼ちゃんさ、無防備過ぎない?」
そう言ったツナくんの口角が少し上がった気がする。
意味が分からずに首を傾げると、トンと、人差し指で鎖骨を指された。えっと思ってそちらに目をやると、白いシャツが濡れて少し下着が透けているのが目に入った。
「なんで濡れてるの?」
「み、水をこぼしちゃって……」
「なんでそんなに酔ってるの?」
「い、いつもはこんなに飲まないんだよ。今日はちょっと、すごい注がれちゃって……でも申し訳ないからって送ってくれたよ」
「送ってって……飲ませたのさっきの男なの?」
その一言が今までで一番低い声で、本当に怖くて