出会い


「すぅー…」



俺の隣で眠っている晶くん。
他の人には、意地っ張りだけど、俺には甘えてくれる、甘えるのが下手くそな俺の愛しい子。



初めて会ったのは、俺が二十歳ぐらいの時。
大学が夏休みで俺がとおるの家に遊びに行った時に会ったんだ。
俺を印象つけようといきなりキスしたっけ。



誰にも言わなかったけど、晶くんの瞳が泣きそうな目をしていたのは、俺にはすぐわかった。
子供なのに我慢なんて覚えて。


晶くんがアメリカに留学してるって聞いた。
だから、俺は何かあれば晶くんから連絡もらえるように晶くんに俺の携帯のメールアドレスを教えた。
またにだけど、晶くんもメールくれた。



無垢で汚れなんか知らない晶くんを俺の色で染めたくなったんだ。



晶くんが夏休みに帰国してきた。
アメリカが夏休みでもこっちはまだ夏休みじゃなかったけどね。



晶くんは、暇してたみたいだから俺は晶くんを遊びに連れて行ったりした。
遊びに連れて行くだけであんなに喜んでくれるとは。
本当に可愛くて可愛くて仕方ないくらいになってた。



最初は気になる程度だった。
今は体も含め晶くんを誰にも渡したくない。
だからだろうね、晶くんを抱いちゃったのは。
あの時は少し暴走しちゃったし、可愛そうなことしたけど。



「ふふっ」
「ん?何笑ってるんだよ」
「あ、起きたの?」
「起きるに決まってるだろう!?人の髪をずっと触ってるんだから」
「起きたなら……、もう一回する?」
「ヤダ……」
「えぇ……」
「えぇじゃねぇし。明日も学校だっつうの」



晶くんてば甘いね。
そんなで、俺が引き下がると思ってるの?
というわけで……。
いっただきまーす♪



翌朝、晶くんはなかなか起き上がれず遅刻しちゃったみたいだけど。

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