KOOL
夜は好きだ。
仕事からの帰宅中も外の澄んだ空気と少しひんやりとした風が疲れを癒してくれる。
そんな気がする。
いつものように日付を跨ぐくらいの時間に自宅へ着くと珍しく部屋の電気は付いていなかった。
ガチャ
ベランダでタバコに火を付けたタイミングで真子が帰ってきた。
「ただいまぁ。」
「お帰り真子、今日は遅かったんだね。」
「新入りがちょっとミスしよってな、気ィ付いたらこんな時間や。」
お疲れ様、と一言交わしてふぅと煙を外に吐く。
「なあ、一本もろてもええか?」
「珍しいね、どーぞ。」
彼は普段はタバコは吸わないのだけれど、
なんかあったんだろうなと長年の付き合いでわかってしまう。
いつもはひとりのこの空間もまだ肌寒い季節でも少し温度が上がった気がして嬉しくなった。
「何ニヤニヤしてんねん。」
「別にぃ。タバコ吸ってる真子くんもカッコいいなあと思って!」
「アホ、オレはいっつもカッコええやろ。中入んで。」
今度のお休みでゆっくり話聞いてあげよ。
───煙の匂いはわたしの香り
平子さんが喫煙者かは知らないけど
一緒にタバコ吸いたい願望
タイトルは筆者愛用
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