『·····なぁ慶、オレと5本勝負しようぜ!買った方が昼飯奢りな!』
「よし乗った!」
A級1位の太刀川慶と、キャンサー隊アタッカーの前原アナスタシアは恋人同士である。
彼らは出会いこそ最悪だったが、今ではボーダー内でも結構有名なバカップルなのである·········が、そんなことは周りには関係なく、今日も二人は愛し合っていた。
『くっそ·····また負けた·····』
「まだまだだな、ターシャ」
そう言うと、太刀川はアナスタシアの頭をわしわしと撫でる。
アナスタシアは『やめろよ〜』と言いながらも、嬉しそうな表情を見せていた。
·····だが、そんな2人に水を差す人物が。
「·····おい見ろよ、キャンサー隊の病人がイチャついてら」
「マジかよ、よそでやれよな·····」
突然聞こえてきたそれにアナスタシアはムッとした表情を浮かべるが、気にしないフリをする。
すると、今度は別の隊員の声が聞こえた。
「ボーダーのお荷物部隊の奴が本部に来るなよな·····」
それにカチンと来たアナスタシアは言い返してやろうとするが、太刀川がそれを止める。
「·····おい、俺の彼女に向かってなんて言った?」
「え?い、いえ·····何も言ってませんけど?」
「·····お前ら、よっぽどディスプリンを受けたいらしいな?」
そう言うと、太刀川は隊員を睨む。
「ひいっ!?」
「·····知ってるか?ディスプリンの執行命令権はキャンサー隊の隊長だけじゃなくて、A級以上の隊の隊長なら·····誰でも持ってるんだぜ?」
太刀川のその言葉に、隊員たちは青ざめる。
『·····お?慶、オレにやらせてくれんのか?』
「おう、いいぞ。A級太刀川隊の隊長、太刀川慶の命令で·····キャンサー隊隊員、前原アナスタシアにディスプリン執行命令を下す!!」
「ま、待ってください!!さっきのはただの冗談ですから!!」
『ディスプリン執行命令が出たんだ、もう冗談じゃ通じねぇぞオラ!!ブース入れやァ!!ぶっ殺してやる!!』
「ぎゃああああっ!?」
「おいおい、トリオン体とはいえ殺すなよー?」
『大丈夫だって!ちゃんと手加減するからよ!』
「て、テメェ!覚えとけよ!?」
『忘れないから安心しろよ!』
·····こうして、アナスタシアによる公開処刑が始まった。
言わずもがな、アナスタシアに勝てる訳もなく5分も経たないうちにスコーピオンでボコボコにされた挙句、緊急脱出させられた。
そして、太刀川とアナスタシアは昼食を食べに行った。
ちなみにこの後、隊員たちが太刀川にフルボッコされたのは言うまでもない。
→
ALICE+