夜に狐が鳴いたなら
(小狐丸ドロップ祈願SS)
(最後ちょっと病んでる)
「・・・ああ、ぬしさま。そんなに目を擦らないでください」
「こぎつね、まる・・・」
ふと、「眠る前に一言の挨拶でもしよう」と思い立ってぬしさまの部屋へ入ると、
ぬしさまが、泣いていた。
・・・どうやら、好いていた男に騙されたらしい。
自分だけを愛していると信じて疑わなかったのに、
男は、そのぬしさまの気持ちを踏みにじってぬしさまを散々弄んで利用した挙句、
他の女の方へ、行ってしまったという。
・・・嗚呼、なんと酷い男だ!
「・・・ぬしさま、いとしいぬしさま、もう泣かないでください」
「私では駄目なのですか・・・ぬしさま?」
「私はずっと、本丸に初めて足を踏み入れたあの日から、ぬしさまだけを想い続けていたというのに」
ぬしさまを必死にかき抱いて、今まで言えなかった事をぶちまける。
あとで嫌われようとかまわない。
・・・ぬしさま、嗚呼、いとしいぬしさま。
「小狐丸・・・あたし、あの人にとってただのいい道具でしかなかったのね」
「あたしは・・・あたしは、あの人をすごく愛していたのに!」
また泣き出した審神者を抱きしめ、
小狐丸はそっと優しく背中を撫でた。
「・・・あの人ね、歴史修正主義者だったんですって」
「あたしが審神者だと知って、その力を利用する為に近づいたって、あの人は別れ際に言ったのよ」
「しかもね、あの人妻も居たのよ。あたしを妻にする気なんか、最初っからなかったんだわ」
「『もし、君と僕が結婚できたなら、それは凄く幸せだな』なんて・・・結婚する気なんてなかったくせに」
「ぬしさま・・・」
「・・・ごめんね、小狐丸」
審神者は小狐丸の胸元に抱きすがると、
そっと目を閉じた。
「貴方の気持ちに、先に気づいていればよかった」
「・・・それなら、こんな苦しい思いしなくて済んだのに」
「まだ間に合います、ぬしさま。」
「・・・本当に?」
「ええ、今日見聞きしたことはすべて一夜の夢。あんな男など居なかったのです」
「ありがとう・・・」
相当泣き疲れたのか、私の胸元で崩れるように眠るぬしさま。
こんなになるまで、ぬしさまは・・・
「・・・ああ、そうですとも、今までの事はすべて夢です。」
「ぬしさまを苦しめるものなど、例え人間であろうと存在することすら許されません」
小狐丸は刀を手に取り、そっと審神者の部屋の障子を閉じた。
夜に狐が鳴いたなら
何故か病んだ。
うちの本丸にも小狐丸実装はよ・・・
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