君が流したユメナミダ。


映画の中にいるような


(白色ロリータって可愛いよねっていう話)
(ウィスパーとエーテル?二人なら私の隣で寝てるよ!)




「ごめんください!」
「あら、天野クン?うちに何か御用?」
「えっと・・・リッちゃんの忘れ物を届けに来たんですけど・・・」
「わざわざありがとうネ。リータなら庭に居るから、よかったら届けてあげてちょうだい。」
「・・・あ、はい。」


そして、ケータはリータのいる庭に入るべく、
ケータの背丈ほどある薔薇の垣根の中にある、アーチをくぐった。


・・・そしてくぐり抜けたその瞬間、ケータの動きが止まった。


「You'll play the love and baby I'll play the lead...」

少し小さ目な噴水のふちに腰かけ、
小さい声で英語の歌を歌いながら、本を読むリータ。

その体は白いふわふわのワンピースに包まれ、頭にはピンク色のヘッドドレス。
足元も薄い水色と白でコーディネートされている。

白色で彩られた中に、リータの金髪とヘッドドレスのピンク色が程よくマッチし、
まるでケータは、自分が洋画でも見ているかのような気分になった。

ケータが見惚れて動けずにいると、
ふと顔を上げたリータが、アーチの側に居るケータに気付き、声をかけた。

「あ、ケータくん。・・・何か用事?」
「え・・・えっと、俺んちに忘れ物してたから、届けに・・・」
「あれ、そうなの?全然気づかなかった・・・今行くね」

さっきまで読んでいた本を置き、ケータに駆け寄るリータ。
心なしか、ケータの顔は薄い赤色に染まっていた。

「・・・これ、なんだけど」

そう言うと、ケータは手に持っていた本を渡す。

「あっ!これケータくんの家に忘れてたんだ。なくしたのかと思ってた」
「この本面白いよね。俺も持ってるよ」
「・・・ケータくんもこの本読んでるの?」
「うん。主人公が好きなんだよ」
「へぇ!私もね、この主人公好きなんだ。」
「最後の部分で、主人公が捕まった仲間を助けるために力の王冠を渡すところとかワクワクしちゃうよね!」
「俺は敵が最後に仲間になるところが好きかな」
「ふふ、それでね・・・」


そう楽しそうに話す二人を、屋敷の窓から見ていたミーシャは

「(白いロリータ服がまるでウエディング・ドレスみたいねェ・・・)」
「(天野クンには、黒いゴスロリタキシードなんか似合いそうだけど)」
「(・・・ああ、創作意欲湧いてキタわぁああああ!)」

と、一人ほくそ笑んだのでありました。




映画の中にいるような





ミーシャさんはたぶん確信犯。

ちなみにリータの歌っていた歌は、School Boy Humorの「Camera Shy」。

- 168 -

*前次#


ページ:



ALICE+