君が流したユメナミダ。


彼女が人間をやめた日


(ガブニャンと病んでる女の子)



「・・・また切ったニャン?」

ざっくりと切られた手首。
ガブニャンは、それを悲しい顔で見つめた。

「いいの、気にしなくて。」
「・・・気にするニャン!どうしてこんな事するニャン!?」
「ただの自己満足だから。・・・それよりガブニャン、お腹空いてるでしょ?」


「・・・あたしの血、飲んでもいいよ。」


すっ、と差し出された手。
ドクドクと溢れ、鉄の匂いが漂って赤く染まる手首を差し出され、
吸血鬼であるガブニャンは、本能に負けて、傷口に吸い付いた。


「・・・おいしい?」
「おいしい、けど・・・なんで切ったりなんかするニャン!死んだらどうするニャン!?」
「あはは、死んだりなんかしないよ。ガブニャンを置いて死なないよ」
「そんなの、分からないニャン!人間は妖怪よりずっともろいニャン!!」
「・・・うーん、それもそうだなあ」

首をかしげて何かを考える彼女は、ずっとガブニャンを撫でていた。
すると、何かに気付いたように笑った。

「そうだ!」
「?」
「・・・ガブニャン、あたしを咬んで。」
「ニャッ!?」
「ガブニャンがあたしを咬んでガブニャンになれば、死んだりなんかしないよね?」


「・・・さあ、遠慮しないであたしを咬んで!」
「ガブニャンと一緒になれない人間なんて、やめちゃうわ!」



そう言うと、彼女は首筋を差し出す。
ガブニャンは一瞬だけ驚いた顔をしたが、

彼女の願いをかなえるために、

自分の鋭い牙を、首筋に―












彼女が人間をやめた日












すらんぷなう

- 187 -

*前次#


ページ:



ALICE+