恋はゲームのようにはいかないのですよ!
(指すべりとTETSUYA)
「そしーてつーどーいっしスターダースト♪」
ご機嫌に歌を歌いながら、ぴょんこぴょんこと移動する指すべり。
尻尾には、最新のゲームソフトが何本も入った袋がぶら下がっていた。
「TETSUYAー、あんたの言ってた新しいゲームソフト買えたよ・・・」
ドアを開けると、そこにはすやすやと眠るTETSUYAが。
「(あれ、珍しいな。・・・こいつが寝るなんて)」
珍しいその寝顔を見ていると、
TETSUYAは身じろぎし、ぽそりと寝言を言った。
「むにゃ・・・ゆびすべり、げーむし・・・ぐぅ・・・」
「!」
指すべりは気が動転して、尻尾にぶら下げていた袋を落としてしまった。
バサッという大きな音に、眠っていたTETSUYAは目を覚ます。
「しまっ・・・」
「ハッ!ゆ、指すべり!?」
とたんにTETSUYAは、何事もなかったかのようにふるまう。
「・・・あ、あー!全然寝てないわー!超目が冴えて眠くないし!!」
「(・・・今更過ぎてツッコむ気も起きん)」
謎のドキドキを胸に抱え、スルーするふりをして、
指すべりはさっき落とした袋を拾う。
「はぁ・・・さっき新しいゲームを買ってきたから、一緒にしない?」
「するする!」
ゲームをプレイしながらも、指すべりの胸のドキドキは抑えられなかった。
「(寝言でアタシの名前を呼ぶなんて・・・)」
「(なんか、意識しちゃうわ・・・)」
それが「恋」だと気付くのに必要な日数は、あと数週間。
恋はゲームのようにはいかないのですよ!
指すべりちゃんはウブだと信じたい。
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