君が流したユメナミダ。


愛と宝石は砕けない


(のろけまくる四五六と呆れる月)


「でねでね、そこで億奏がねっ」
「・・・うんうん、それで?」

カフェで四五六(よいむと読む。ちなみにあだ名はよっちゃん)に
奢ってもらったメロンソーダを飲みながら、
由花子ばりの惚気を聞かされる月。

「惚気聞いてくれたらカフェで好きなもの奢ってあげる」という誘惑に負けたことを
心底後悔していた。

「(由花子さんみたいに惚気の内容がアレよりましか・・・)」
「月ちゃん・・・ごめんなさいね、うちの妹が」
「いやいや、全然そんなことないですよォ」

四五六の姉である一二三(ひふみ)は
申し訳なさそうにそう言った。

「つーかさ、アタシだけ喋ってちゃ悪いし、月も何か言っちゃいなよ」
「(1時間くらい喋っといてよく言うよ・・・)いや、私ら全然語るような事ないから!」
「ふふ・・・嘘はダメよ、月ちゃん?桜さんからバッチリ聞いちゃったんだから」
「・・・えっ!?何それ、超気になる!」
「鈍感ねえ、四五六。・・・今日の仗助くん、おかしいところとかなかった?」
「・・・あ!そういやアイツ、珍しく指輪着けてた!それで朝、億奏とそれ冷やかしたんだっけ。」
「実はね、それ・・・「わーっ!言います言います!!」

そう言う一二三の声を真っ赤になって遮る月。
一二三の口元に寄せる月の手を見て、四五六はあることに気が付いた。

「あっ!月のその指輪・・・仗助と同じ奴!しかも場所まで同じ「左手の薬指」ッ!」
「その、さ・・・桜さんがペアリングの見本をくれてさ・・・」
「で、そのデザインのモデルが・・・私のグレート・ナックルズと仗助のクレイジー・ダイヤモンドなんだ・・・」
「いいなァ〜!」

確かに、月の指にきらめく指輪には、
クレイジー・ダイヤモンドの象徴ともいえるハート形のパーツに、
グレート・ナックルズの目の色である、
少し大きめながらも派手すぎない、ピンクダイヤが入っていた。
(見本なのでイミテーションなのだが)

「それを婚約指輪みたいに左手の薬指なんかにはめちゃって、本当に仲がいいのね」
「アタシも億奏とペアリングしたいけど、アイツ不注意で壊しそうで出来ないんだよねえ」
「じゃあ、指に着けないものにすれば?ちょうど桜さん、「耳に着けるアクセ作ろうかな」って言ってたし」
「耳に着けるって言ったら、ピアスとか、イヤカフスかしら?」
「それいいッ!アイツは穴開けてないけどアタシは開けてるし!」

そう言うと、自分の耳たぶをつまんで
嬉しそうな顔をする四五六。

「じゃあ私は、形兆とおそろいのネックレス作っちゃおうかしら・・・バイト代出たし。」

ぽっ、と顔を赤くする一二三もいた。

「そういえばさっ、さっきの話の続きなんだけどー」
「こらっ、月ちゃんにも惚気させてあげなさい」
「(・・・あ、だめだ。完全にコレ惚気大会と化したわ)」


そして後日、
おそろいの指輪を左手の薬指に付けて
手をつないで歩いている仗助&月と、
似たデザインのイヤカフスとピアスをつけて
いつものように抱き合う億奏&四五六と
おそろいの一粒ネックレスを付けて
二人で笑いあっている形兆と一二三達が目撃されたのは言うまでもない。


愛と宝石は砕けない



イミテーションでも宝石が好き。
ラインストーンも好き。

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