愛が欲しい一人ぼっち
一人はもう嫌なんです。
誰か俺を愛してください。
一人は・・・一人は苦しいんです。
どんなことでもしますから。
どんな苦しみにも耐え抜いてみせますから。
ただ、愛が欲しいんです・・・
「それで・・・今月の仕送りを持ってまいりました、マイン様。」
「あぁ、ミッシェル。それにスケルト。いつもすまない。」
「いえ、これくらいのことしか出来なくて、本当に申し訳ありません・・・」
「あ、謝らなくていいんだよ。」
「・・・それと、マイン様。エンダマ様からお手紙を預かっております。」
「ありがとう、スケルト。」
「いえ、メイドとしての勤めですから・・・」
「・・・ミッシェル、時間。」
「わかったわ、スケルト。・・・では失礼します、マイン様。」
「あぁ。またね。」
パタン。
ミッシェルとスケルトを見送った後、
マインは、少し音を立ててドアを閉めた。
パサ・・・
そして、さっき預かった手紙の
封印をあけ、手紙を読んだ。
―マインへ―
今月も仕送りを送るわ。少なくてごめんなさいね。
ところで、まだ家に帰ってくる気はないの?
私、とても寂しいの。わかってくれるかしら?
お父様だって、ダイアだってつらいのよ?
わかってるわよね?あなたもいい年なんだからね。
世間のこととかもわかるでしょう?
わからないわけないわよね?私の子ですものね。
戻りたくないのは十分わかってるわ。
だけど、戻って来て欲しいの。
わかってちょうだいね?いい子だから。
まぁ、戻ってくるまで仕送りは続けてあげるわ。
でも、早く戻ってきなさい。
いい子だから、ね?
―あなたの母、エンダマ―
それを見ると、マインは
思い切り手紙を破いて、ゴミ箱に放り込んだ。
「何が「あなたの母」だよ!何が「私の子」だよ・・・!そんなこと、これっぽっちも思ってないくせに・・・!誰が戻るか、あんな家・・・!」
マインの目には、大粒の涙が流れていた。
「いつもいつも、俺を一人きりにしていたのは誰だよ!?いつも、ダイアだけに愛情をめいっぱい注いで、俺にはひとかけらの愛情も示さなかったのは誰なんだよ・・・!」
「俺は、いつも寂しかった!まだ小さかったけど、我慢していた!」
「なのに、お前らときたら・・・!俺が我慢するのが日常茶飯事のように、俺を無視し続けた!」
「どんなに寂しかったか!どんなに苦しかったか!」
「おもちゃやお菓子で、俺の心が満たされるとでも思ったのか!?」
「絶対にあんな家には戻らない、絶対に・・・!」
マインは袖で涙を荒くぬぐうと、ソファに横になった。
「でも、ここにいても俺が一人なのは、全然変わらない。」
「・・・誰か、俺のそばに居てくれればな・・・」
「優しい人・・・俺を愛してくれる人。」
「そんな人が、俺のそばに居てくれれば・・・」
俺は、いつもそんな願いを
ありもしない神様に願っていた。
「俺に、優しい人をください。」
「何人でもいいです。」
「多いほうがいいから。」
「同性でもいいです。」
「俺を愛してくれるなら。」
「俺を、少しでも愛してくれる人をください。」
そしてそれは、ある日
突然に叶った。
それは、ある雪の日だった。
「煤E・!?」
俺が、お気に入りの傘をさしながら散歩をしていたら、
行き倒れている少年達を見つけたのだ。
とっさに助けねば、と思い
俺は、ミッシェルに電話を掛けた。
「ミッシェルか!?」
「・・・はい、そうでございます。マイン様、いかがなさいましたか?」
「手の空いてて、力があるメイド、即座にこっちに手配してくれ!」
「(!?)狽ヌうなさったんですか!?」
「わけは後で話す!」
「わかりました!」
そして。
ミッシェルのはからいで、
手が空いていて力のありそうなメイドを呼び寄せ、
倒れていた男の子達を俺の家に運んでもらった。
「(絶対レスラーとかでも十分いけそうなメイドばっかりだな・・・)」
「まぁ、かくかくしかじかで・・・。」
「・・・行き倒れ、ですか・・・。」
「まぁな・・・あ、メイドの手配ありがとな。」
「いえ、マイン様のためでしたら、メイド全員、いつでもどこにでも駆けつけますわ!」
「ははっ。本当にありがとうな。」
「・・・では、失礼いたします。」
「あぁ、ありがとう。」
ちなみに俺の家は、親父の全然使われていなかった別荘。(そもそも親父、休みとか取ったとこ見たことない。)
そして自分で言うのもなんだがかなり広い。
来客用の部屋とか、めちゃくちゃあるし。
さすが親父。金持ちだ。
「・・・う」
そうこうしていると、一人の男の子が起き上がった。
「・・・あ、目が覚めたみたいだな。」
「・・・天使・・・?」
「えっ?」
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