しんじてる




▲ほんのり性的表現があります

▲R指定ほどじゃない

▲「いちばん」の続きです






















「フられた…?」

「…1ヶ月前くらいに」



吹雪から唐突に告げられた言葉。

『そういえば僕、フラれたんだよね』


どうやらあんなに愛し合っていた彼女さんと、別れてしまったらしい。

正直に言って、少し、嬉しく思った自分がいた。だって、これで吹雪の2番目じゃなくなる。暫定1番、だ。今のところは。



「理由は…?」

「…聞いてどうするの?」

「だって、私とのことがバレたとかだったら…」

「バレてたら、なんなの?」


バレてたら、


「……僕から離れる?」



ふんわりと。
抱かれてるときしか知らない、吹雪の匂い。

あ、私、抱きしめられてる。






「ふぶ、き」

「都合いいでしょ?こんな僕、」

…なんでだろう。弱ってる男の人って、どうしてこんなに守ってあげたくなるんだろう。こんなのずるいよ。





「……ほんと」






「ほんと、都合いい」

吹雪との今までを思い出して思わず涙が零れる。




「でも、そんなのに負けないくらい、私は吹雪のことが、ずっと、ずっと大好きだったから」

いいよ、と吹雪を抱きしめ返す。


そういえば、こうやってハグしたこと、行為以外で初めてだ。



私、吹雪のいちばんになれたんだ。











「ねえ、…なまえがすきだよ」

「……うん」

「信じてもらえないかもしれないけど」

吹雪は困ったように笑う。
ほんと、なんて男だ。

だけど
ううん、と私は首を横に振る。





「私は信じてるよ。」



信じてる。
だって、信じた方が楽だもん。

もしあなたがまた、他の人に目がいって、関係を持ったとしても、その時は、上手な嘘で私をずっと騙し続けてね。

知らない方が、ずっと楽なこと、絶対ある。









「…ね、本物の愛、確かめさせてよ」


好きな人ですらこんなに信じられないなんて悲しいよって言ってる、もう1人の私を黙らせるかのように

わたしは吹雪に口づけをした。



















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こちらも前サイトに載せていたものです。「いちばん」があまりに主人公が報われない話だったので続きを書こうと思い立ったのですが、結局なんだかスッキリしない終わり方に…。
主人公は吹雪に依存しすぎて人間不信気味になっている感じです。めっちゃ暗い!!




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