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変な女の子が突如現れた。
召喚されたには英霊に見えない、最初から満身創痍な一般人、女子高生が現れたのだ。
その女の子は何も知らず、わからない、といった状況。

魔術も知らない、ましてやカルデアというこの建物のことも知らない女の子。この子は先程まで外を、この人理が滅却されている中生きて歩いていたという。ありえない、とみんな声をそろえた。
しかし女の子は僕たちよりももっとわからないという顔。何かをしたとか、何かをしようという子ではないということだけはすぐにわかった。

「それじゃあ、亜紗ちゃん、で、いいかな?」
「はい」
「取りあえず、膝と手を治療しようね。そのあとにちょっと検査するけど…」
「大丈夫です。だってアスファルトじゃなくて普通の床でしたから、ただの打撲ですよ」
「え、痛いでしょ?」
「日常茶飯事なので…」

彼女は苦笑いをする。

彼女を見ると、右腕はギプスで固定され、左腕にも包帯が巻かれ、額や首、足元にも絆創膏がいたるところに貼られている。
よく、怪我をするのだろうか。

「むしろすみません、今右腕が骨折してて…検査って機械とか入るんですかね…」
「あー、いや、大丈夫だよ。というか、他の怪我は大丈夫なの?骨折してるのにさっき転んだんだよね?」
「受け身は得意なので!」

すごい、これがドヤ顔。でも受け身が得意って、逆にこの子はいつも死の危険にさらされているんだろうか
僕の怪我への視線に気付いたのか、女の子は「気になりますよね…」と呟いた後に、怪我の説明をし始めた

「因みに、この右腕の骨折はこの前工事現場の横を通り過ぎたときに鉄パイプが飛んできて咄嗟に腕を出したらこうなりました!左腕はその時に倒れたときにガードレールにぶつけたんです。後は首の傷が授業の時にクラスメイトのカッターが飛んできて切れちゃったのと、手とか足は転んだり火傷したりですね!細かいのはごめんなさい、覚えてないです」
「…ず、随分波乱万丈だね…」
「でも五体満足ですよ!」
「ウ、ウン…」

それ以上は何も言えなかった…

とりあえず、ダ・ヴィンチちゃん、この子は全くの白だよ。だから笑ってないで早く話に入ってきてくれ。

数時間後、彼女は一旦部屋に居てもらうことになり、移動しようとしたらイスに足をひっかけて転び、左腕がデスクに当たり左腕の骨にひびが入った。…うそでしょ…。



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