白夜

『まず、ゼロスは今言った上級生の練習！』

ゼロス「こうか？」

『おー。流石サラスト。仙蔵とかあと鉢屋は完璧だねー。私でも分からんわ！』

ゼロス「これ結構地味にくるんですよねー。相手が不の感情丸出しならいいんですがー♪」

『ゼロス・・・分かっていると思うけど、』


ゼロス「分かっていますって♪一応怒らせなければいいんでしょう？」

『なら、良いんだけど・・あくまで君を元の世界に返せれるのも恐らくこの事件を綺麗に解決しないと

自分が死んでしまう可能性がある位面倒な道のりになるかもしれないからねー』


そうして私はゼロスにこの世界にあるもの元の世界にないものを教えて

上級生との関わりを少々作らせた。

自分が思った以上に天女たちに侵されているらしく、もはや普通の男と同じ位の力と精神だった。

それに私はある意味安堵してゼロスと入れ替えて情報を貰っていた

無論その時は記憶消去やその場に居る事の記憶操作に、誰も疑う事の無い毎日を送っていった。





気が付いたら、私は外に出る事を忘れて、部屋でこの悪夢から早く抜け出せる事だけを考えていた。

そんな事に頭を使う自分が愚かしくて、醜くて、

誰にも相談せずに、ゼロスに只その辛い感情を与えていた。

ある意味これでお互い納得のいく行動をしていると思っていた。




そんなある午後、私は久しぶりにお使いを頼まれて外に出て人を殺していた

ざくざくと土を掘るかのように、血飛沫に黒い忍び装束に染みて行く

それに何故か快感を覚える様になった私は、久しぶりにゼロス達の気分になった。





忍びが後を追いかけて来たので私は中に仕込んでいた毒とマキビシで何とか巻いて学園に帰って来た



滝「あ、」

『あ、』


いきなり滝に久しぶりに会って何を話していいかわからず、私はその場をあ、で終わらせて部屋に戻った。



ゼロス「あ、おかえりなさーい」

『・・ただいま、』

ゼロス「何だか顔色が良くないですが・・大丈夫ですか？」

『え、あ、うん。大丈夫、殺ししてきたから血洗ってくるね、』


その慌てっぷりにゼロスは気になり、誰にも見つからない様に後を付けた









『駄目、駄目、だめだめだめだめだめ、私は生きてる、死なない、しんでも、自分からではない、』


そう言い聞かせて、何も考えない様にしようとしていた





[君が殺したじゃないか。これは罰なのだ]

『あ、嗚呼、そうだ、そうだった・・・・』


誰もいない井戸で私は声を押し殺して涙を流した

水の様に冷たい涙の先には真っ赤な赤が咲いていて、

私は、夏が終わるのだと感じた


ゼロスたちと出会って半年が経ったある日。




私の心にヒビが入り、其処から彼岸花が咲いた

一輪の、花は赤く美しかった











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