それから、未夜は眠ると酷い夢を観始めた
最初は暗い世界だった
真っ暗な場所に、光が灯され、その場所に少女がいた
小さな涙を流して、零す前にタオルで拭っていた
音も殺したような…音になり損ねた音に未夜は何故泣いているのかが分からなかった
此れが彼が、話した全て。
やがて世界は彩りをみせる
真っ青な世界。下は花々が咲く綺麗な場所
雲一つない世界に、何処か不思議と安心する
遠くの方に少女が座り込んで首を大きく揺らす為にか
身体も自然と動いていた
声は聞こえぬが、どうやら声を出していた様だ
口元がパクパクしてるのを観た未夜は声をかけようとしたが
直ぐに遠くから誰か来たのか、その方向をみた少女の向きに
未夜も目を上げた
茶色い髪色に、少々髪が長い様にも見えた
その女性は名前を読んだのか、両手を広げた
少女は急いで走り、女性の手の中に入ろうとした瞬間
女性の身体から通り、少女はつかめないまま倒れそうになる
危ないと感じた未夜はすぐに走り間に合わせる様に行こうとするも
少女はそのまま暗い世界に落ちていく
どうやら崖になっていたらしい
それも消える幽霊のような女性の前で
未夜はすぐに少女の後を追う
暗い世界にまた逆戻りだが、少女が泣くのを観たくなかった
少女が落ちていく処に辿り着こうとした
手を伸ばしている手を掴もうとした時
少女の声がすんなりと耳に入った
『ーーーっ!!!』
勢いよく飛び起きた事より、汗をぶわりとかいた事の方が強い。
少女は、あの女の子は何を言った?
思い出しても怖い。恐ろしいと感じてしまった。
未夜はフルフルと首を振った
在り得ない。でも実際在り得ている事ばかりで
此れは夢?本当に現実に起きた事ならなんて現実味の無い世界なのだろう?
『ー"大丈夫、望まなけりゃいいんだ"って、何でそんな!』
そんな笑顔で言えるのだろうか?